もしも電車が「女の子」だったら? 「鉄道擬人化フィギュア」に萌え~
もしも秋田新幹線「こまち」が人間だったらどんな姿をしているのか――そんな空想を形にした「鉄道擬人化フィギュア」が話題だ。鉄道だけではない。東京23区をフィギュア化したものや法律を萌えキャラにしたものなど、さまざまモノが擬人化されてネットで公開されている。
「成田エクスプレス」の擬人化フィギュアも販売
寒い地域の服装を身につけている「秋田こまち」
(C)恵知仁/富士見書房/ラナ JR東日本商品化許諾済
鉄道車両を擬人化したフィギュア「RAIL GIRLS(レイルガールズ)」は2007年12月に発売された。イラストレーターの恵知仁さんが個人サイト「Rail-G Station」で公開していた鉄道擬人化キャラを、キャラクターグッズの企画・製造を手がけるラナがフィギュアにして発売した。
秋田新幹線を走る「こまち」や成田空港と都心を結ぶ特急「成田エクスプレス」など、JR東日本の実在する車両をモデルにした全5種(各735円)が販売中だ。
「成田エクスプレス」がモデルとなった「エリーゼ成田」は実車両の車体色をもとにした赤、黒、白の3色を使ったコスチュームを着ている。「こまち」を擬人化した「秋田こまち」は、コートを着てブーツを履いた小柄なキャラクターだ。他の新幹線よりも車体サイズが小さく、寒冷地仕様の「こまち」の特徴をもとにしたのだという。
鉄道擬人化キャラは、「ぬれ煎餅」で有名になった銚子電鉄も活用。07年8月に発売されたDVD「銚子電鉄を知っていますか?」の中で、「秋田こまち」などのキャラクターが銚子電鉄の現状と今後の展望について説明している。
「赤パンツ」を履いた豊島区のフィギュア
港区フィギュア「みぃな」は東京タワーをイメージしている
東京23区も擬人化されている。23区をテーマにしたゲームのサイト「ぷにカラー23」から、新宿区、千代田区など6区の「フィギュア」が誕生した。「東京23区には各区に1人ずつ『地霊』がいる」という設定にもとづいている。
たとえば、港区の地霊「みぃな」は、東京タワーをモチーフにした少しキワドイ格好。一方、「おばあちゃんの原宿」といわれる巣鴨がある豊島区の地霊「シマ」は、巣鴨で人気の「赤パンツ」を履いている。どのキャラもそれぞれの区の特徴をあらわしていて、見ているだけでも面白い。
「ぷにカラー23」のゲーム化を楽しみにしているという都内在住の男子大学生(20)は「キャラ設定もおもしろいと思いますが、何よりキャラの格好に萌えますよね」と語っていた。擬人化キャラは萌えの対象にもなっているのだ。
こちらの23区フィギュアは、りゅんりゅん亭通販やワンダーフェスティバルを通じて、不定期的に販売されている。
憲法は「アメリカ系で絶対不可侵な女神様」
このほか、フィギュア化まではされていないものの、さまざまなモノが「擬人化」の対象になっている。「アンパンマン」などの有名キャラクターはもとより、航空機や硬貨といった形があるもの、OSやプログラム言語など形がないものにいたるまで、ありとあらゆるものが擬人化されている。
権利者の許諾を受けずに勝手にキャラクターを使うのは、法的に問題がありそうだが、法律を逆手にとって「法律」そのものを擬人化してしまったものもある。法律は著作権の保護を受けないと規定されているためだ(著作権法13条)。
各法律の内容を元に、例えば憲法は「アメリカ系で絶対不可侵な女神様」、民法は「喧嘩を仲裁する委員長」などと設定。それぞれの設定にあわせて擬人化した「法律キャラ」がインターネットなどで公開されている。
擬人化の対象は無限だ。新たなキャラを作るのはあなたかもしれない!?