日本人好み「抹茶アイス」も登場 歌うアイスクリームショップ
ディズニーランドのようなエンターテインメント性で話題のアイスクリームショップ「コールド・ストーン・クリーマリー」から、日本オリジナルの新しいアイスクリームが2008年3月27日に発売される。9ヶ月の開発期間をかけた苦心の作「グリーン ティー パーティー(Greeeeeeeen Tea Party)」だ。
クリーミーなアイスと抹茶の「調和」に苦労した
新商品の「グリーン ティー パーティー」。もっとも良く売れているサイズ(Love It)で580円だ(写真のようなワッフルボールつきはプラス50円)。
グリーン ティー パーティーは、抹茶のアイスに小さなスポンジケーキとホイップクリームをミックスし、最後に抹茶パウダーをふりかけたアイスクリーム。コールドストーン独特のクリーミーな味わいを保ちつつ、「抹茶」という和風テイストを楽しめるように工夫した。
抹茶は、日本人に特に人気があるフレーバー。コールドストーンでも新たなヒット商品を生み出すべく開発に着手したが、思いのほか苦労したという。
「コールドストーンのアイスクリームは、乳脂肪分14%というクリーミーさが生命線。その特徴を生かせるような抹茶を見つけるのが、とても大変でした」
とコールド・ストーン・クリーマリー・ジャパン商品企画・開発マネージャーの浅野正恵さんは話す。
普通の抹茶だと、コクのあるアイスクリームとうまく合わないのだそうだ。また、コールドストーンのアイスクリームに合いそうな抹茶が見つかっても、アイスクリームと抹茶の両方の良さを最高に引き出す「配分」にたどりつくまでに時間がかかった。アイスクリームと一緒に混ぜるスポンジケーキにしても、同様の苦労があった。
「コールドストーンへの期待を裏切ることはできない」。そのような自負に見合ったアイスクリームができるまでには、9か月の期間を要した。
「女性だけでなく、男性にもきてほしい」
楽しく歌いながら、マイナス9度の「コールドストーン」の上でアイスクリームを混ぜ合わせる
コールド・ストーン・クリーマリーは、アメリカ発のアイスクリームショップ。全米では1400店舗以上を展開している大チェーンだが、日本に進出したのは2005年11月。海外初進出として、六本木ヒルズに1号店がオープンした。その後、店の数はどんどん増え、08年3月末現在で20店舗まで拡大している。
ショップの最大のウリは、お客を楽しませるエンターテインメント性。マイナス9度に冷やした石(コールドストーン)の上で、アイスクリームとナッツやフルーツを混ぜ合わせるという新しいスタイルで、注目を集めている。店のスタッフはディズニーランドのダンサーを思わせるハイテンションなノリで、オリジナルソングを歌いながら、そのお客だけのために目の前でアイスクリームを作ってみせる。
20代を中心に若い女性に人気だが、
「抹茶のアイスは、男性やもっと高い年齢層にも受け入れられるはず。アメリカでは男性客もたくさんいるので、ぜひ男性にもきてほしい」
と浅野さんは期待している。同社の石原一裕社長も
「グリーン ティー パーティーは、みなの想いが詰まった新商品。これからもチームで一丸となってお客様に愛されるブランドを創っていきたい」
と言葉に力を込める。
グリーン ティー パーティーの試食会が開かれた3月中旬の六本木ヒルズ店。まだ肌寒い気候にもかかわらず、店の前には新しいアイスクリームを待つ長い行列ができていた。