犬も「ビール」を飲む時代 なんでもアリの「犬ビジネス」

   年々増える犬の登録数。それに呼応するかのように、最近では犬向けのペットビジネスも幅広くなっている。なかには、犬用のビールやコンタクトレンズなど、びっくりするような「犬ビジネス」も存在する。

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人間用ビールとそっくりな「ハッピーラガー」


ブリーズ九州「ハッピーラガー」 

   ブリーズ九州が販売しているのが「ハッピーラガー」。色・泡ともに人間用のビールとそっくりな、ワンちゃん向け「ビール感覚ドリンク」だ。

   ただし、犬用ということで、炭酸も塩分もアルコールも入っていない。原料に気を配り、犬の健康を考えた「ビアスタイル健康飲料」となっている。具体的には、腸の働きをサポートするオリゴ糖や、皮膚と毛並みの健康によいとされる麦芽・酵母エキス、関節の柔軟性をサポートするグルコサミンなどを配合している。

   アルコールも炭酸も入っていないのに、なぜビール仕立てなのか?――そんな疑問がわくが、それはそもそも「人間がビールを飲むように、犬用のビールがあってもいいのではないか」という一種奇をてらった考えのもとに企画されたから。

   つまり、開発を進めたらビールになったのではなく、ビール(もどき)をつくるためにわざわざ開発した商品なのだ。インターネット上の通販サイトのQ&Aコーナーでは、「飲みすぎに注意」とされているが、これに関しては人間も犬も同じようだ。

    ちなみに価格は、1本(240ml)430円ということである。

愛犬の目を守るハイテク「コンタクトレンズ」

   犬用のビールがあれば、犬用のコンタクトレンズだってある。

   コンタクトレンズ・メーカー「メニコン」の子会社、その名も「メニワン」は犬猫専用のコンタクトレンズ「メニわんコーニアルバンデージわん」を開発し、販売している。

   この犬用コンタクトは、視力矯正のために使う人間用のコンタクトとは違って、医療用具。角膜に病気や怪我を負ってしまった犬のためのもので、痛みをやわらげつつ、角膜上皮の再生を促す効果があるのだそうだ。

   さまざまな犬種に対応したコンタクトレンズは動物病院の診断によって処方され、獣医師の管理下で装着される。

   またメニワンの話では、最近は犬用の「サプリメント」の売れ行きも好調だという。犬も人間並みに健康に気を配る時代になったということか。

もしものときのために「犬用保険」

   医療といえば、残念ながら、犬には健康保険は適用されない。そういうわけで、愛犬の病気に備えた「ペット保険」が人気を呼んでいる。

   アリアンツは、日本で初めて金融庁の認可を受けたペット保険を販売している保険会社だ。英国ではペット医療保険分野でトップシェアを占める。日本でも、グループ会社のペット保険をベースに3種類のプランを販売している。

   年間総填補限度額以内であれば1回ごとの治療に限度額はない。また、ペットが他人に怪我を負わせてしまった場合など、飼い主が法律上の賠償責任を負担することで被った損害も補償される。

   アリアンツでは、個体識別のために、皮下にマイクロチップを埋め込むことを推奨している。このマイクロチップを装着すると保険料が割り引かれる「マイクロチップ特約」なんてのもある。

   これらの例はあくまでも国内の話。海外では犬用の「出会い系サイト」や「迷子犬専門の探偵」なども存在する。こうした状況を考えると、今後もまだまだ「犬ビジネス」は拡大しそうな気配である。

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