語呂合わせで桜咲く!? 「受験生応援商品」続々
年が変わり、1月から3月にかけての本格的な受験シーズンを迎えた。それにあわせて、菓子やカップめんなどの各メーカーはさまざまな「受験生応援商品」を打ち出して、販売合戦を繰り広げている。受験生のハートをとらえるのはどんな商品だろうか?
「桜咲ック」と書いてなんと読む?
定番デザインのサクラを使った「オー・ザック <受カルボナーラ味>」
受験生応援シリーズの基本は「語呂合わせ」だ。「きっと勝つ」にひっかけた「キットカット」や「受かる」にかけた「ウカール」などが有名だが、新種も続々登場している。
ハウス食品は2008年1月7日、合格応援ポテトチップスとして「オー・ザック <受カルボナーラ味>」を発売した。「受カルボナーラ味」を「受かる」にひっかけだけでなく、「オー・ザック」に「桜咲ック」という漢字をあてて、強引に受験生を応援している。
強引さでは、フルタ製菓も負けていない。07年12月中旬、チョコレート「合格セコイヤ」を発売した。ただ名前の前に「合格」とつけただけではない。同社の人気商品「セコイヤ」と「成功YEAR」をひっかけているのだ。さらに、受験生がゴーカクできるようにパッケージは「五角形」の箱を採用するなど、縁起かつぎは徹底している。
「勝っ」の文字が目立つ「スーパー勝っプ」
エースコックの「スーパーカップ」の語呂合わせもかなり強引だ。「カップ」を「勝っプ」と読ませる独特のテクニックで、「必ず!スーパー勝っプ」シリーズを07年12月下旬に売り出した。パッケージでは「勝っ」の文字を特大で強調。「受験生を"勝ち"へ後押しすることを期待した逸品」というエースコックの気合が伝わってくる。
「落ちないメガネ」や「さくらティッシュ」で縁起かつぎ
「落ちないメガネ」なら受験も安心?
受験生応援商品というと、菓子とカップめんが主戦場だが、変わったところではティッシュやメガネがある。
大王製紙は08年1月21日から、受験生応援ティッシュペーパーとして「さくら咲けデザインBOX」を発売する。「エリエール ティッシュボックス」5パックのうちの1パックを桜柄のデザインにして、受験生を応援する。さらにパッケージの裏面が絵馬をモチーフにした「応援メッセージカード」のデザインになっていて、親族や友人が受験生にエールを遅れるように工夫した。
一方、ビジョンメガネは07年12月から、受験生のための「落ちないメガネ・お守りメガネ」の発売を始めた。ズレないメガネとして同社が開発した「MYDO」シリーズのメガネを、受験シーズンにあわせて「落ちないメガネ」と名づけて販売する。
ゲームセンター限定の「キットカット ミニ 六角スリーブ 紅白」
発売場所がユニークなのは、ネスレコンフェクショナリーが07年12月24日から売り始めた「キットカット ミニ 六角スリーブ 紅白」だ。このキットカットが置かれているのは、コンビニやスーパーではなくゲームセンター。クレーンゲームなどの景品獲得型ゲーム機の景品として登場する。「不安やストレスがたまりがちな受験生に、時にはゲームで気分転換してもらい、スッキリした気持ちで受験本番に臨んでもらおうというコンセプトで開発した」(ネスレ)ということだ。
このような「受験生応援商品」について、2、3年前に受験生活を送っていたある私立大学生は
「この手の商品は、国立や理系志望の人はあまり関心を持たないが、私立文系コースの人たちは保有率が高かったような気がする。また受験生が自分のために買うというよりは、親兄弟や友人が買ってくれる商品という印象が強い。最近はあまりにもたくさん増えたので、『悪乗りしすぎ』『こじつけすぎ』と思っている受験生も少なくないのではないか」
と話している。