清酒製造の八海醸造と清酒販売の八海山(共に本社・新潟県南魚沼市)は2024年7月18日、麹飲料として初めて機能性表示食品となる麹甘酒「麹だけでつくったあまさけ」をアピールする一環で、同商品の飲み方やアレンジレシピを紹介するセミナーを東京都内で開催した。
八海醸造の取締役製造部長・倉橋敦さんによると、麹甘酒は熱中症対策で飲むのがよいという。「楽しみながら続けることが大切です」と話した。
麹甘酒を楽しむ「チョイ足しレシピ」
2009年発売でロングセラーの「麹だけでつくったあまさけ」は、23年に「麹菌HJ1株が、腸内環境を整え、便通を改善する機能」と「麹由来のグルコシルセラミドが肌の潤いを守るのを助ける機能」の2つの点で、「機能性表示食品」として消費者庁に届け出、受理された。
その後、24年3月から機能性表示食品としてパッケージをリニューアルして販売されている。
日本酒の銘柄「八海山」を製造するメーカーがつくる麹甘酒だけに、材料にこだわりがある。それは、麹と水とコメしか使っていないことだ。使用するコメは、日本酒で使用するものと同じく精米歩合60%で磨いた(削った)もの。砂糖も不使用だ。自然な甘みが特長だ。
記者が実際に試飲した。酒粕を使っていないため酒臭さがなく、さらりとしていて飲みやすかった。
この日、八海山マーケティング本部商品戦略部 広報渉外課 主任・浜崎こずえさんが、商品を使った「アレンジレシピ」と、麹甘酒を飲み飽きないようにする「チョイ足しレシピ」を紹介した。
麹甘酒と酢と塩こうじと野菜を使った「麹ピクルス」、麹甘酒だけで煮込んだ「あまさけキウイジャム」、「牛肉のしぐれ煮」、「あまさけスクランブルエッグ」の4種類だ。
「あまさけキウイジャム」は、もともと素朴な甘みが特徴の麹甘酒でキウイを煮込むことで、果物由来の酸味が際立ち、キウイを丸ごと食べているような満足感の高いジャムに仕上がっていた。
「牛肉のしぐれ煮」は牛肉切り落としやゴボウなどの具材を、麹甘酒と濃い口しょうゆ、酒で煮込んだもの。麹甘酒の優しい甘みがしょうゆや牛肉の脂とマッチしていた。
飲み飽きない麹甘酒の「チョイ足しレシピ」では、ゆず果汁入りの麹甘酒、グレープフルーツ果汁入り、麹甘酒の青汁割、豆乳割の紹介があった。麹甘酒自体の甘みに、酸味の強い柑橘系の果汁が加わることによって酸味が際立ち、飲みやすかった。
江戸時代、甘酒は暑気払いで飲まれていた
セミナーの質疑応答で、熱中症対策としての麹甘酒の飲み方についての質問があった。八海醸造の取締役 製造部長・倉橋敦さんは、次のように説明した。
「熱中症は水分だけでは予防できないことが研究者から指摘されています。必要なのは水分と塩分、糖分だと言われています。全体の23%がブドウ糖でできている弊社の麹甘酒を、飲みやすいように果汁や割材を使い、昼食に塩分を摂取しながら飲むといいと思います。楽しみながら続けることが大切です」
江戸時代、甘酒は暑気払いで飲まれていた歴史もあるという。
「麹だけでつくったあまさけ」は118グラムが205円、410グラムが475円、825グラムが864円。全国の酒販店・百貨店・スーパーで販売されている。価格は全て税込。