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もう一つの「理不尽な殺人事件」

   事件が起きるまで、樋田さんは、政治活動とはほぼ無縁だった。体育会漕艇部に属し、新宿のマグドナルドでバイトをしていた。しかし、理不尽なリンチ殺人事件が樋田さんの正義感に火をつけた。あっという間に、革マル派を糾弾する一般学生側のリーダー格になり、奔走。一時は革マル派自治会執行部をリコールするところまで追い込んだ。

   しかし、キャンパスが再び革マル派支配になると、今度は樋田さんが革マル派に狙われる立場になった。鉄パイプで何度か襲撃され、重傷を負ったこともある。いったん大学院に進んで、78年、朝日新聞記者になった。

   そこで樋田さんは、もう一つの「理不尽な殺人事件」――「赤報隊」による「朝日新聞阪神支局襲撃事件」の専従取材班に加わることになる。時効までの16年間、さらにその後も犯人を追い続けた。

   2018年2月にこの事件をテーマにした『記者襲撃』(岩波書店)を出版。NHKスペシャルは18年1月末、2回に分けて「未解決事件File.06 赤報隊事件」を放映し、草なぎ剛さんが真相に迫る記者役を演じた。モデルになったのが樋田さんだった。

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