「あってもなくても仕事はできる」サービスだからこそ
なぜ、Sansanは営業職の人材を必要としているのか。
第一に、「市場開拓の余地が、まだまだある」点。例えば、18年目を迎える営業DXサービス「Sansan」は年間売上高200億円規模、ストック(顧客から継続的に売り上げを得られるビジネスモデル)売上高が前年比で15.2%あり、契約社数も右肩上がりで順調そのものに見える。ただ、全国には200万社の企業があり、利用企業カバー率を見ると、販路拡大についてまだまだ成長の可能性を残しているように感じられる(画像2)。

Bill Oneの成長率も、右肩上がり
また「Sansan」や「Bill One」は、「今までなかった価値を提供」している一方、悪く言えば「あってもなくても仕事はできる」サービスである点も、営業が介在する価値につながるという。導入するとどんなメリットがあるか、顧客がイメージできるように成功ストーリーを伝え、共感してもらうことで受注に結び付くためだ。
「名刺は『つながりのデータ』として活用できる。『会社の資産』として適切に管理したほうがよい。つながりを可視化すると、ビジネスチャンスが増える」
このように、Sansanの営業社員は新しい価値を提案してきた、と石橋さんは語る。「こういうスキルを持っていれば、Sansanの営業になれる」との明確な答えはないが、既存概念にとらわれず、自らすすんで新たな挑戦を重ねていく人が活躍しやすい職場だという。