AI王者「エヌビディア」、PCゲームがルーツ 創設者は台湾出身、革ジャン愛用

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「歩くのではなく、走りなさい」

   米国のIT大手ではもう一人、台湾系米国人が活躍している。リサ・スーさん。1969年生まれ。幼少時に台湾から米国に移り、マサチューセッツ工科大学の大学院で修士号、博士号を取得している。

   2014年から半導体大手、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)の最高経営責任者(CEO)を務めている。17年には高性能のRyzenシリーズプロセッサをリリース。パソコンの頭脳とされるCPU(中央演算処理装置)で使われ、同社の業績を大きく押し上げた。このシリーズは、日本でも将棋の藤井聡太八冠がパソコンで使っていることで有名だ。

   AMDは近年、インテルと激しい競争を繰り広げている。エヌビディアと同じように、開発に資源を集中し、生産は、台湾積体電路製造(TSMC)に委託している。

   エヌビディアのファンCEOは、今も台湾との関係が深いようだ。ブルームバーグによると、23年5月には、台北の国立台湾大学卒業式に出席。以下のようなスピーチをしたという。

「われわれは40年の間にPC、インターネット、モバイル、クラウドを作り出し、そして現在AI時代を迎えている。あなた方はこれから何を生み出すか。それが何であれ、われわれがそうだったように、それを追いかけて走るべきだ。歩くのではなく、走りなさい」
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