大学入試がピークを迎えている。合格して大喜びしつつも、大学の学費や生活が気になる人はいるだろう。授業料は年間100万円前後かかる大学が多いし、自宅を離れると、住居費や食費も膨らむ。
何とかして安く済ませる方法はないか――。意外に知られていないのが、多種多様な奨学金の存在だ。
早大は約150種、慶大は約110種
多くの学生が利用しているのは「日本学生支援機構」(JASSO)の奨学金だ。従来からの貸与型に加えて、最近は給付型も始まった。ただし、給付型の受給は簡単ではない。かなり厳しい「収入基準」が設けられている。
しかし、諦めることはない。学生支援機構以外にも、給付型奨学金を出す組織が大別して3つある。「大学」「公益団体」「地方公共団体」だ。
例えば「大学」。早稲田大学のウェブサイトによると、独自の学内奨学金が約150種類もある。その全てが返済不要の「給付型奨学金」だ。年間支給平均は約40万円。 2022年度は、延べ1万2878人が何らかの奨学金の交付を受けていた。「その規模は私立大学トップクラスを誇る」と早稲田大は胸を張る。
慶應大学も「豊富な奨学金」をうたっている。約110種類もある。同じく22年度の受給者数は約2330人。奨学金の総額は約10.8億円。