「桐島聡」だけじゃない 行方不明になって「無縁」の最期

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「失踪宣告」「行旅死亡人」

   長く行方不明の状態が続くと、「失踪宣告」される場合がある。生死が7年間明らかになっていない、などの条件が整えば、法律的には死亡したとみなされる。利害関係人(不在者の配偶者、相続人にあたる者、財産管理人など)が裁判所に申請する。年間2000人以上が宣告されているという。

   身元不明者については、別の統計もある。「行旅死亡人」だ。主として「行き倒れ」を指していたが、本人の氏名または本籍地・住所などが判明せず、かつ遺体の引き取り手が存在しない死者も含まれる。年間600~700人にのぼるという。

   「行旅死亡人」の取り扱いは、行旅病人及行旅死亡人取扱法という法律に基づいている。死亡推定日時や発見された場所、所持品や外見などの特徴などが、官報に掲載され公告されている。

   最近では、共同通信記者が書いた『ある行旅死亡人の物語』(毎日新聞出版)が話題になった。2020年に現金3400万円を残したまま亡くなり、行旅死亡人と認定された兵庫県の高齢女性の半生に迫ったノンフィクションだ。

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