すでに終息?
では、新型コロナはいつになったら終息するのだろうか。東洋経済ONLINEは早々と20年5月、ニューヨークタイムズの「歴史が示唆する新型コロナの意外『終わり方』」という記事を紹介している。
それによると、パンデミックの終わり方には2通りあるという。1つは医学的な終息で、罹患率と死亡率が大きく減少して終わる。もう1つは社会的な終息で、病気に対する恐怖心が薄れてきて終わる。
「『いつ終わるんだろう』と人々が言う場合、それは社会的な終息を指している」と、ジョンズ・ホプキンス大学の医学史学者、ジェレミー・グリーン氏は語っている。つまり、病気を抑え込むことによって終わりが訪れるのではなく、人々がパニック状態に疲れて、病気とともに生きるようになることによっても、パンデミックは終わる、とグリーン氏は説明している。
WHOが「緊急事態」を終了し、日本でもインフルエンザと同じ「5類」になっている現状は、いわばすでに社会的には「終息」しているとの見方もできそうだ。