メタバース領域で事業を展開するV（東京都渋谷区）は、メタバースプラットフォーム「VRChat」上に、「きんいろモザイク 聖地巡礼ワールド」を2024年1月19日に公開した。劇場版「きんいろモザイクThank you!!」の公式ワールドだ。
同ワールドでは、「きんいろモザイク」のキャラクター「アリス」、「カレン」の故郷で、イギリスにある「コッツウォルズ」地方の風景、ウィルトシャー州カースル・クームに実在するB&B「フォス・ファームハウス」が再現されている。VR記者カスマルは聖地巡りをしに、ワールドへ向かった。
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はちみつ色の家々とベンチ、電話ボックス。ファンにはたまらないスポットだ -
家の窓や木々が一つ一つ、細かな作りで再現され、立体的な街並み -
作中のシーンを一人で再現
シーンの再現ができちゃう
「きんいろモザイク（作：原悠衣）」は、イギリスでホームステイを通じて友人となった日英両国の少女たちが日本で再会し、繰り広げる物語をコメディタッチで描いた4コマ漫画。これを原作とするテレビアニメは、放送から10周年を迎えている。作品に登場する場所を実際に訪れた人は少なくないようだ。
実在する「コッツウォルズ」は、はちみつ色の石造りの家が特徴的で、おとぎの国に迷い込んだような街並みが観光スポットとして有名だという。
いざ「きんいろモザイク 聖地巡礼ワールド」に入ると、そこは町の一角。まさしくリアルの写真で見た「コッツウォルズそのもの」が、目の前に広がっていた。
霧がかったような空の下、はちみつ色の石造りの家が、草木と共存しながらあちこちに立ち並んでいる。重厚感があり、今にも誰かがドアを開けて出てきそうなほど。実物の写真の中に居るような感覚だ。
ふとかたわらを見ると、タブレット型の端末がある。表示されているのは、このワールドのマップだ。自分の現在地は「青い丸」、「きんいろモザイク」に登場した場所が「黄色いアイコン」で示される。道に沿って歩くと、現在地を表す青い丸も一緒に動く。
右下のアイコンに触れると、行きたいポイントにワープできたり、乗り物を使ってワールド内を移動できたりする
しばらく歩いていると、坂道の上に、年季が入ったレンガ造りの家が並んでいる。ここは、アリスがペットの犬と散歩するシーンで描かれた場所。家の外観や木々がそのまま再現されている。辺りはとても静かだ。見える景色も相まって、開放的な気分を堪能できる。
マップを見て、現在地に最も近い黄色いアイコンを押すと、作中でアリスと犬が散歩するシーンが表示された。見えている景色と比較すると......再現度の高さにびっくり。物語の中に入り込んだよう。
少々角度が異なるが、特徴的な部分を照らし合わせると同じ場所だとわかる
作中のワンシーンを自分で再現もできる。例えば、家々が並ぶ道の脇に置かれているベンチ。主人公を含む複数キャラが、談笑する場面で使われていたものだ。
一緒に写ってくれる友達は（今）いないが、ベンチに座って撮影。すぐ隣の電話ボックスの中には入れなかったが、細部にわたってシーンが再現されているのも魅力の一つ。
「きんいろモザイク」でキャラクターたちが談笑したベンチ
ワールド内に設置されている車に乗れば、ドライブも楽しめる。４人まで乗車可能だ。
カスマルも乗車
ワールド制作者の意気込みがスゴかった
ひとしきり聖地巡りを満喫した後、V広報に取材した。
「きんいろモザイク」は、イギリスの旅行パッケージツアーが組まれるほどの人気アニメだという。このように、実際に「きんいろモザイク」の世界へ行ってみたい人が多いなかで、「訪れてみたいが、イギリスは遠くて行くことができない人たち」に向け、ワールドを制作したと話す。
意気込みが伝わるエピソードを明かしてくれた。同ワールド作りに際し、担当者が実際にイギリスへ足を運び、街並みを撮影。その枚数はなんと、約8000にものぼるそうだ。