昨年末の忘年会から今月は新年会と、続いていた酒席もそろそろ落ち着いてきただろうか。友達との飲み会や、会社の同僚が集まってお酒を飲む機会は、楽しいものだ。居酒屋に入って着席し、まずドリンクを注文する。「とりあえずビール!」「僕も」「私も」――。働き盛り世代は、こんな光景がおなじみだ。
しかし、今は特に若い世代の間で、ビールに限らず、参加者が好きなものを自由に注文するのが当たり前になってきたようだ。J-CASTトレンドで年末年始や休日、居酒屋で集まって飲まれるアルコール飲料を調べたら、Z世代と、30代より上の世代では違いが見られた。
最も売れた酒は「生ビール」でも20代は...
20代記者の周りでは、こういったスタイルの飲み会が行われている。
居酒屋で一杯目を注文する際は、個々にオーダーする。記者は炭酸が大の苦手なので、ビールやハイボールではなく、酎ハイやカクテル系を頼むことが多い。ところが50代の編集部員に聞くと、誰かが音頭を取って注文するというのだ。「生ビールの人は?」といった形で。すると数人が賛同し、ビールを頼む傾向が強くなる。
Z世代と30代以上は、本当に飲んでいるお酒は違うのか。白木屋や笑笑、魚民といった居酒屋を経営するモンテローザ(東京都杉並区)に取材した。
まず、先の年末年始に同社系列の居酒屋各店で最も売れた酒は「生ビール」だという。30代~50代の人は圧倒的にビールの注文が多い。なお年末年始や通常営業との差はなく、ビールがよく売れると同社広報は話した。
しかしながら、20代はレモンサワーやハイボールをよく注文するという傾向にあるそうだ。また、最近のZ世代は、ウーロン茶などノンアルコールのみを注文する人もいるという。
40代、50代は最初にビール
世代によって飲み会で好まれる酒、一杯目に注文される酒に違いはあるのか。J-CASTトレンドでは、20代男女4人、30代男女3人、40代男女2人、50代男女2人の計11人を取材、実際に聞いてみた。
50代は男女の差なく、同一の回答だ。大人数、少人数に関わらず、「一杯目は必ずビール」だという。誰かがリードして注文する形で、皆ビールを頼む傾向にある。
「一杯目のビールはおいしく、すぐに出てくるので、人数が増えると時間短縮になる」
という意見も。ただ何杯も飲むとお腹が膨れてしまうので、二杯目からは飲まないという回答も得られた。
40代も、大人数の飲み会ではビールとの答え。しかし「少人数の場合はハイボールを頼む」という回答も。注文方法は、飲み会の仕切りが声をかけ、注文するスタイルだという。
なぜ大人数の飲み会では、一杯目はビールなのか。「先輩にビール好きが多く、そこに合わせるのが飲み会のルールだった」「飲み会では、集合写真撮影をすることが多いので、見栄えを気にしてビールを頼む」といった理由だ。
誰と飲むときも好きなドリンク注文
30代男女は、意見が分かれた。大人数の時は一杯目ビール、注文スタイルも50、40代と共通だ。少人数では、ノンアルやビール以外を頼むという。
一方、人数に関わらず、ウーロン茶かジンジャエールを頼むという意見も。最近では、タッチパネルや、自分のスマートフォン(スマホ)で注文するタイプの店が多いので、好きなものを頼みやすいという。
「7人以上の飲み会の場合、生ビールの人ばっかりだったらビール、ノンアル頼む人がいたら乗っかる」と、場の空気を読む人も。また、「社外の人がいる場合は、『この会社の人、ノリ悪いな』って思われないようにするために必ず、ビールやハイボールを頼む」「ビールかハイボールは、メニューとかを見なくてもだいたい店にあるから」というコメントがあった。
肝心の20代はどうだろうか。
「年齢やどんな人と飲みにいくにも、変わらず好きなものを頼む」
「王道のドリンクがハイボールやレモンサワーなので挙手をする方式」
「お酒をあまり飲みたくないのでカクテル系しか頼まない」
やはり、30代以上とはかなりスタイルが違っていた。
「一杯目にビールを必ず頼む」という意見もあったが、理由としては「ビールが好きだから」「何杯もビールを飲むから」。場に流されず、自分がビール好きだから注文するというわけだ。