マイナンバーカードを保険証と一本化する改正マイナンバー法が、2023年6月に参議院本会議で可決・成立した。2024年秋がめどで、最も遅い場合は同年12月8日までに、現行の健康保険証は廃止される。
マイナポイント事業をはじめ、さまざまな普及策が推進されてきたマイナンバーカードだが、2023年にはカードの活用やシステムをめぐってさまざまなトラブルが相次いだ。
ポイントスルーしてまで申請しなかった理由
■「マイナンバーカード」2万円分ポイントもスルー 申請しなかった人の本音
最大2万円分がもらえる「マイナポイント第2弾」の対象になるマイナンバーカード交付申請期限は、2月28日で終了した。そのすぐ後の3月8日時点で、マイナンバーカードの申請件数は9415万件で、全国民の約74.8%だった。J-CASTトレンドでは申請を見送った人に理由を取材。カードの運用面や情報管理に不安があるとの本音が飛び出した。
■「マイナンバー」5月にトラブル頻発 他人の証明書が...個人情報は大丈夫?
5月にはマイナ保険証やコンビニエンスストア関連サービスでのシステムをめぐるトラブルが続出した。マイナカードを利用しコンビニで住民票の写しの交付を受けようとしたところ、別人の証明書が発行。また同様にコンビニで印鑑登録証明書の交付を受けようとしたところ、廃印処理済みの印鑑証明書が誤発行された、といったものだ。
トラブル続きに一本化「見直し」提言
■トラブル続きのマイナンバーカード 保険証との一本化「見直し」論に反響
先述通りすでに、2024年秋に保険証を廃止しマイナンバーカードに一本化する関連法が成立している。しかし成立直後、大手メディアの中では社説で一本化について「見直し」を提言するところもあった。たとえば、読売新聞は23年6月7日、「保険証の廃止 見直しは今からでも遅くない」との社説を掲載している。
■別人の顔写真入りのマイナンバーカード交付 各地でトラブル相次ぐ
23年にかけては、別人の顔写真が入ったマイナンバーカードを誤って交付するトラブルも各地の自治体で相次いだ。例として、1月19日付読売新聞オンラインによれば、 島根県安来市では同姓同名の市民2人から同じ日にマイナンバーカードの申請があり、職員が写真を取り違えて交付するとのミスが起きた。