大学格差が広がる「箱根駅伝」 「公正な競争」と言えるのか?

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高い山を上り下り

   箱根人気が高まる一方で、近年、スポーツ関係者から、さまざまな問題点も指摘されるようになった。

   早くから批判しているのはスポーツ文化評論家の玉木正之さん。2015年に「スポーツとは言えない箱根駅伝に、大騒ぎするな!」との論考を自身のウェブサイトで発表している。

「高い山を上り下りする箱根のコースは世界のロードレースとしては極めて特殊で、このような高低差のある道路でのレースは、記録が公認されない。その苛酷な坂道を走る走者を『山の神』などと称賛すればイベントは盛りあがるだろうが、そんなレースを全国の若いランナーが目指せば、日本の長距離界はさらに優秀な人材を失うだけだろう」

   21年にはRKBラジオでこう語っている。

「箱根駅伝は日本テレビが放送していますが、主催の関東学生陸上競技連盟に2億4000万円の放送権料が支払われているというふうに言われています。その中から、出場する大学20校には200万円ずつが『強化費』として配られると。合計4000万円。では、残りの2億円はどこに行ったのでしょうか?」
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