【連載】Z世代のトレンド研究
「Z世代」は、日々どんな情報に注目し、トレンドを追っているのか。テテマーチ(東京都目黒区)マーケティング研究室「lookey(ルーキー)」のプロジェクトリーダー・川又潤子さんが、Z世代メンバー(同社定義:1995年から2010年生まれ)と共に、はやりのヒト・モノ・コトを取材。人気の秘訣をZ世代の視点で分析し、伝えていく。
2023年も残すところ、あとわずか! Z世代のメンバーが揃うlookeyが、毎年恒例の年末企画として「2023年で最も買って良かったもの」を記事二本立てて紹介します。
美容やファッションが大好きな武井捺(20歳)が最初におすすめするのは、浄水型ウォーターサーバーの「putio(プティオ)」。ウォーターサーバーと言えば、オフィスやファミリー層向けのイメージがありますが、一人暮らしでも重宝している様子。日本ならタダでも手に入る「水」に、お金を使うことに抵抗はないのか......と思いきや、実は「タイパ・コスパ」共に優秀だそう。その理由とは。
浄水ポットより、なぜウォーターサーバー?
武井:今まではペットボトルの水を毎日2リットル飲んでいたのですが、インフルエンサーの「るっこ」さんの投稿がきっかけで、ウォーターサーバーに興味を持ちました。
るっこさんがインスタグラムで紹介したのは、従来のウォーターサーバーよりもはるかに小型。部屋のインテリアともよく馴染んでいて、武井は「これなら一人暮らしの私にも使えるかも」と衝撃を受けた、と話します。キッチンのスペースが狭く、コンロが1口しかないので不便を感じていましたが、ウォーターサーバーのおかげで「コンロを使わず、さっとお湯が出るようになった」ので、料理のレパートリーも増えました。コンパクトである点はもちろん、デザインも重視して選んだのだとか。
また、「ウォーターサーバー」というと、交換用ボトルのイメージもありますね。従来のようなタイプを選ぶとなると、本体よりもボトルについての方が悩ましかったと言います。時間を調整して受け取ったり、保管場所を確保したりするのが大変なんですね。
「浄水型」なのも、ポイントが高いと言います。本体に水道水を入れるだけで、すぐに冷水とお湯が出て簡単・便利なのだとか。ただ「浄水型」にこだわるなら、月々のレンタル料がかかるウォーターサーバー以外に、水道水を注ぐだけで、ろ過した水が飲める「浄水ポット」を買ったほうが、ランニングコストがかからず良いのでは?
武井:友だちは、「浄水ポット」を使っている子が多いです。コスパはいいので私も候補に入れていたのですが、すぐにお湯が出ないことや、容器を洗う手間と衛生面を踏まえ、ウォーターサーバーに決めました。
putioのレンタル費用は、月3000円くらい。一か月は大体30日なので、一日あたり100円程度です。コンビニで2リットルのペットボトルを1本買う金額とほとんど変わらないので、そこも決め手でした。
以前は、水がなくなるたびにコンビニに水を買いに行っていたという武井。これまでの課題だった「買いに行く時間がもったいない、荷物が重い」、「ゴミを捨てに行く時間と手間」、「お湯を沸かす手間」から解放されて、今では大幅な「時間の節約」ができていると言います。店に買いに行く手間や時間を考えると、ウォーターサーバーのほうがコスパ、さらにタイパもクリアしているといえるでしょう。