創作を「民主化」するということ
続いて「WEBTOON HOTPIC」。今回取り上げたのは下記の2トピックだ(41:55~)。
1. 新マンガレーベル「Pikalo」創刊
2. アメリカ発! 「コミック制作の民主化」ツール
1の「Pikalo」は、ピクシブ、KADOKAWA、LOCKER ROOMの協業によるもの。WEBTOONを中心に作品を掲載し、連載作品は全て書籍化するという。遠藤さんをして、「そんなこと本当にできるのか?と思った」と言わしめる動きだ。一部の超ヒットWEBTOON作品を「より広めるために、書籍化する」のがほとんどで、最初から書籍が約束されることは基本的にはないからだ、と話す。
「紙媒体でしか漫画を読まない人は一定数いるので、書籍になって店に並ぶと、違う角度から売れたり、ヒットしたりする確率が上がりますよね」(遠藤さん)
作り手側にも「WEBTOONという表現形式がある、活躍できる場がある」と知ってもらうきっかけになる、と期待を寄せている。
2は、米国のスタートアップ「Dashtoon(ダッシュトゥーン)」の取り組み。クリエイターが作ったネームのWEBTOON化を、生成AIがサポートしてくれるうえ、作品を販売する機会も提供してくれるという。ダッシュトゥーンアプリで独占的に作品配信する場合は、利用料を支払う必要はない。
単なる制作ツールではなく、販売や読者と繋げるところまでやっているのが、松原さんはユニークだと感じるという。「コミック制作の民主化」を掲げるダッシュトゥーンから、メディアプラットフォーム「note」をほうふつとしたそうだ。同社は「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」をミッションとしている。これもまた「民主化」の動きだ。
ナンバーナインも「すべての漫画を、すべての人に。」を企業理念とし、個人で制作した漫画を、日本中の電子書籍ストアで販売できるサービスを展開している。WEBTOON制作への参加ハードルが下がることについてはさまざまな見方ができそうだが、最前線の遠藤さんの私見はいかに(54:25~)。