ゲーム業界の「とんでもない出演者」続々
終盤、山下さんに「YouTubeに関して、閔巳さんの今後の展望や目標は?」と尋ねられた夢川さん。あっさりこう答えた。
「お金稼ごうっていう気は、本当にもう、全然ないですね。元からない」
夢川さんは、スペースのタイトルにもある通り、元は「バンドマン」だった。「テレビタレントになりたい」という目標を持って音楽活動していたという。しかしコロナ禍になり、現状のやり方が最適解ではないだろうと判断。自主的にできることとして、当時所属していた音楽バンドの活動と並行し、メンバーと一緒にYouTubeを始めた。
動画の編集担当として、「ライブしながら、YouTubeを2チャンネル同時に運営する」多忙な日々を送るうち、「グループではなく、ソロでYouTubeをやってみるのはどうなのか」と考え始めた。その矢先、メンバーからこう言葉をかけられた。
「お前はゲームについてめちゃくちゃ詳しいし、大好きじゃん。愛が伝わると思うし、絶対伸びるから、ゲーム解説系とかやった方がいいんじゃないか」
ビジネスライクなのではなく、本当に好きなのだから、と。
この考えは今も夢川さんを支え続けているようだ。ゲームクリエイターをメインに、エンタメ業界で活躍する人々をゲストに呼び、対談する企画「とくとくトーク!!!」の発展こそが、YouTubeでの目標だと語る。第一回ゲストは、サイバーコネクトツー(福岡市) の松山洋代表取締役社長だった。「.hack」シリーズ、「NARUTO-ナルト- ナルティメット」シリーズなどを手掛ける企業だ。
第2回のゲストも決まっている。夢川さんは初出し情報として、作リエでのトーク中に発表をしてくれた。第1回に続き、豪華な顔ぶれだ。気になる正体は、アーカイブを参照のこと(1:07:50~)。
以降も「とんでもない出演者」が登場するそう。ゲーム業界や、ゲームクリエイター志望の人にとっては見逃せない企画だろう。夢川さんは「視聴者の時間をいかに削らないか」を動画制作のコンセプトに掲げ、対談内容を凝縮しているので、良い意味で無駄のないトークを楽しめる。
夢川さんは今も「テレビタレント」を目指している。「ドラゴンクエスト公式アンバサダーになる」ことも、大事な夢だ。YouTube活動は、そこに近づくための重要な足掛かりであり、大好きなゲーム業界に「恩返し」する方法でもある。夢川さんの場合、YouTube一本に絞って「毎日投稿すること」に全てを賭けるよりも、いくつもの活動の中の一つとして「片手間」に活用した方が、ちょうどよいのだろう。