「おなら」で飛行機着陸の危機!? トイレに30分立てこもりのワケ

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   40代・男性の亮平さん。海外出張で、ネパールのカトマンズへ向けてフライト中です。約9時間、空の旅を満喫していただけなのに、飛行機の着陸を阻む「立てこもり」一歩手前になってしまいました。

   機内全員から注目が集まり、恥ずかしくてこのまま消えてしまいたい......。亮平さんに一体何が起こったのでしょうか。

  • 飛行機の着陸を阻む「立てこもり」一歩手前に
    飛行機の着陸を阻む「立てこもり」一歩手前に
  • 飛行機の着陸を阻む「立てこもり」一歩手前に

CAに何度もドアをノックされ...

   頻繁に海外出張している亮平さんは、飛行機移動には慣れたもの。機内での過ごしかたには抜かりなしです。機内サービスのコーラを片手に、最新の映画を観ながらリラックス。最近はダイエットのために甘いドリンクを控えていたのですが、空の上くらいは特別です。映画を見ながら、おかわりを2~3杯お願いしました。

   座りっぱなしで体が痛くならないように、定期的に足首や肩のストレッチも欠かしません。快適な空の旅を大満喫!

   ...ところが、あと1時間ほどでネパールに到着する、というタイミングで違和感が。お腹にガスがたまって苦しい感じがします。ハリ感はだんだんと強くなり、腹痛を感じるようになってきました。そして何より、おならがしたくてたまりません!

   亮平さんは何度もトイレへ入りますが、おならばかりでうんちは出ず。ついには腹痛とおならに耐えられずに、トイレから出ることができなくなってしまいました。

   やがて飛行機が着陸態勢に入るも、相変わらず亮平さんはトイレにこもっています。その時間なんと30分...。CAさんに何度もドアをノックされ、声をかけられますが、注目されているうえに機内全員に迷惑をかけていると思うと足がすくみます。それでもなんとか腹痛と羞恥心に耐えて席に戻り、飛行機も無事に空港に到着することができました。

   空の旅を満喫していた亮平さんをおそった災難。実は、飛行機の中の過ごしかたで避けられていたかもしれません。どうすれば、悲劇に見舞われずに済んだでしょうか。

空の上ではガスが膨張

   正解は、「炭酸飲料ではなく、ジュースを頼む」。

   亮平さんの腹痛とおならは、気圧の変化によって体内の空気やガスが膨張したせいで起こったもの。私たちの体の中のガスは、「高度が増すと、気圧が下がる」ことで膨張します。地上に比べると、上空では20~30%ほど膨張してしまうのです。

   今回、亮平さんのガスをさらに増やしてしまったのがコーラの炭酸です。地上であっても、炭酸飲料を口にすると「炭酸ガス」が胃腸に溜まりやすく、腹部膨満感(お腹のハリを感じること)の原因になることがあります。フライト中であれば尚更ガスが膨張するため、おならが止まらなくなったり、腹痛を起こしたり、といったトラブルにつながってしまいました。

   トラブルの原因は他にも。飛行機内では座った姿勢のまま長時間過ごさなければならないため、腸のぜん動運動が停滞しやすくなります。それによってガスが溜まりやすくなるのです。もう1つの選択肢「前屈をする」は、腹部を動かして腸に刺激を与えてぜん動運動を促進するので、定期的に行いたいです。しかし、ガスの発生を抑えるものではありません。ガスが溜まった状態で行うと、おならとして排出されてしまうかも......。

整腸剤でおならを軽減できる

   実は、2018年にはおならによってドバイからオランダに向かう飛行機が緊急着陸し、警察が出動する、という事件が起こっています。おならを我慢すると腹痛や便秘を引き起こすこともあるので我慢はよろしくないですが、機内は密室だからこそ周囲への気遣いも大切ですよね。

   飛行機内で「ガスが溜まりすぎて苦しくなってしまったらどうしよう」、「おならのことで不安になりたくない」という方は、消泡剤を含む整腸剤などを常備しておくと良いでしょう。腸内に溜まったガスを潰して、ハリ感を軽減してくれます。水なしで服用できるタイプのものもあるので、手持ちのカバンの中に入れておくと安心です。

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