なぜ「メタバース」に苦手意識? 「単語自体に罪はない」が...(後編)

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なぜ社名に「メタバース」を?

   一方で、「メタバース」と「ソーシャルVR」「VRSNS」を切り分ける考え方に、若宮氏は懸念を示す。

   「ソーシャルVR」サービスがスマートフォンなど非VR端末に対応したり、逆にVR非対応だったメタバースサービスが、VRで遊べるようになったりすることがあるからだ。各サービスが発展し、「メタバース」として普及すれば、それに伴って「機能面での明確な境界線がなくなるかもしれない」との指摘だ。

「(VRChatでも非VRユーザーはいるので)あくまでサービスの特徴を表す言葉として(ソーシャルVRを)捉え、切り分ける単語として考えすぎない方がいい」(若宮さん)

   では、なぜ若宮さんは社名に「メタバース」を取り入れているのか。そこには、「VRクリエイターズ」などと掲げて、VRサービスだけに限定し、所属クリエイターの活動の幅を狭めたくない......との思いがある。

「クリエイターの活躍の場を増やし裾野を広げるキーワードとして、あえて『メタバース』にしています」(若宮さん)

   また若宮さんは、現状のメタバースが過度な期待を寄せられる時期を過ぎ、今度は世間が関心を寄せなくなる「幻滅期」にあると話す。これが過ぎれば、「メタバースという言葉へのイメージも変わり、スマホやSNSのように当たり前に受け入れられるようになるのでは」と分析した。

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