酒を楽しみつつモノづくり アップサイクル品がカワイイ小物に「Rinne.bar」

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思い出の着物が人形に

   記者が体験したメニュー以外でも、普段使いやプレゼントにぴったりなアイテムが作れる。例えば「Upcycle Leather Key Chain」は、製品にならない端革(はがわ)や傷革、獣害として駆除された動物の革などを使用し、キーホルダーに仕上げる。店で用意している動物の革は、牛、豚、鹿の3種類。革一つ一つに柔らかさや、硬さなど、触り心地に差があるため、同じ色でも生地の違いが楽しめる。

   また、家や家具をつくる時に出る半端な木材や木っ端を用いて、生き物を生み出すこともできる。その名も「KOPPA kun」。建築端材の木端(こっぱ)を使用し、形を作り、使い古したボタンや歯切れ等を組み合わせて、人形を完成させる。

   山浦さんは「KOPPA kun」を巡る、印象的な出来事を語ってくれた。

   「Rinne.bar」の近所に住むおばあさんが、ある時「シミがついた思い出の着物を新しいモノづくりに生かしてほしい」と、寄付してくれたことがあった。山浦さんがそれを活用し、「着物を着た『KOPPA kun 』」を作ったところ、後日おばあさんも「私も友達のために、着物を着た『KOPPA kun 』を作りたい」と店を訪れたそう。現在では、店のサポートをしてくれている。

   なぜ、Rinne.barをオープンしようと思ったのか。山浦さんは取材に対し、こう明かした。

「普段ものづくりに触れる機会が少ない人でも、素材やモノに対しての新しい見方を知り、自分の創造性に対する自信を取り戻せる場をつくりたいという代表の想いでこの場所が生まれた」

   今後の夢は、全国に眠っている不要な素材を誰かの宝物へと引き継ぐ「クリエイティブリユースセンター」を作ることだという。

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