沖縄ご当地VTuber・根間うい 取材で明かす「バーチャル観光大使の夢」までの距離

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政府からの依頼案件も

   根間ういさんは、デビュー当初から沖縄のバーチャル観光大使を目指してきた。過去には、VTuberのパイオニアとも呼ばれる「キズナアイ」さんが、東京・秋葉原のバーチャル観光大使や日本政府観光局ニューヨーク事務所訪日促進アンバサダーに就任している。根間ういさんが夢を目指す背景には、キズナアイさんへの「憧れ」もあると明かす。

   夢と、自身の現在の距離感を聞くと、「『ようやくスタートに立てたな』という感じがしています」。

   先述通り、活動開始は19年3月。間を置かず、コロナ禍が始まってしまった。県内への観光を積極的に訴求したかったところ、外出自粛が求められる中で「『沖縄に来て』と言えず......」と苦い思い出を振り返る。

   取材に同席した「おきなわ部」のプロデューサー「ししごん」さんによると、コロナ禍により沖縄の観光産業も大きな被害を受けた。アフターコロナでの観光復興につなげるため、根間ういさんは沖縄の魅力発信を続けつつ、他にも地元のための取り組みを実施した。

   例として、20年4月に、コロナ禍により販売先がなくなってしまった沖縄現地の食品セットを約半額で売り出す「沖縄物産支援プロジェクト」を立ち上げた。VTuberという特性を生かし、ユーチューブやツイッター(現X)でプロジェクトの情報拡散を行なった。

   21年には、コロナ禍で疲弊する人々を沖縄の音楽で元気にしたいとの思いから、うるま市出身の人気バンド「HY」とコラボした楽曲「青々」を制作。同年8月にミュージックビデオを公開している。

   今年5月になって、新型コロナは感染症法上の位置付けが5類に移行し、以前のような行動制限はなくなった。近ごろはバーチャル上だけでなく、リアルイベントへの出演が増えてきたという。

「ようやく『沖縄に来て』と声を大にして言えるようになったのが、この1年」(根間ういさん)

   ししごんさんによると、近ごろは内閣府から観光施策「全国旅行支援」のプロモーションや、火災で正殿が消失した首里城の復興支援のPR依頼などが寄せられているという。「沖縄の観光支援や、文化保全につながる取り組みも最近すごく増えてきました」と続けた。

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