初心者にやさしい「Resonite」は
ソーシャルVRとしてVRChatが他サービスより普及している理由は何か。単純に「昔(2014年)からあった」のが理由のひとつと水瀬さんは語る。VRChat上で流行したネットミームが話題になることもあり、ユーザーは次第に増えていった。またクリエイターにとっては自由度の高いサービスで、さまざまな空間が作られていくように。「運と偶然」によって浸透した部分はあると語る。
自由度が高いVRサービスでは、先述のNeosVRも該当する。しかし、23年10月5日付「窓の杜」記事によると、運営陣の経営方針などの行き違いから、「NeosVR」の開発は長らく停止している。一方で水瀬さんによれば、VRChatでは比較的頻繁にアップデートがなされ、操作性が洗練され続けているとの強みがある。
他方、現在「興味深い」とみるサービスとして、NeosVRの開発チームが新たに手がけた「Resonite」を挙げる。その理由は、新しく始めた初心者にガイドを行う公式の「メンター」という案内人制度の存在だ。
VRChatは日本語には完全に対応しておらず、わかりやすいガイドもないため、初心者は「海外のユーザーに囲まれ、よくわからないまま(プレーを)やめる」事例がままある。
一方のResnoiteでは、初心者のもとにすぐメンターが駆けつけてくれるという。メンターの仕組み自体はNeosVRにもあるが、Resoniteではさらに頻度の高いアップデートが見込めるようになった。そのほか、アバターのアップロードが比較的手軽にできるという強みもあり、今後VRChatへの対抗馬になりえる可能性はあるという。「(Resoniteの発展に)期待しています」と語った。(後編に続く)