藤井聡太が史上初の「八冠」達成 どのタイトルが一番すごい?

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   将棋の藤井聡太七冠(21)が2023年10月11日、第71期将棋王座戦で永瀬拓矢王座(31)を破り、「八冠」を達成した。史上初の快挙だ。

   ところで、将棋の「八冠」とは何なのか。どのタイトルが最もすごいのか。

  • 将棋の「八冠」、どのタイトルが最もすごい?(画像はイメージ)
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伝統と賞金額で暗黙の「格」が

   将棋のタイトル戦は8つある。いずれも日本将棋連盟主催だが、たいがい大手マスコミも主催に入っている。「伝統」と「賞金額」によって、暗黙の「格」が付けられている。

   まず、伝統。最も由緒があるのは、名人戦だ。毎日新聞社、朝日新聞社が主催している。初回は1935年~1937年。

   続いて古いのは、読売新聞社の竜王戦。第1期は1988年だが、前身の九段戦は1950年から始まっている。

   ほぼ同じ歴史を持つのが、王将戦。スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社が主催する。1951年にタイトル戦になった。

   今回の王座戦は、日本経済新聞社主催。1953年に一般棋戦として創設され、1983年からタイトル戦に。

   王位戦は1960年が初回で、現在は北海道新聞・中日新聞(東京新聞を含む)・神戸新聞・徳島新聞・西日本新聞の5紙主催。

   棋聖戦は、産業経済新聞社の主催で1962年度から。棋王戦は、共同通信社主催で1974年度から。叡王戦は、一般棋戦としてドワンゴ主催で2015年度に始まり、2017年からタイトル戦になった歴史を持つ。第6期(2020年)からは、不二家が主催している。

正式名称には協賛企業名

   タイトル戦の「格」を決めるもう一つの要素が「賞金額」。公表されているタイトル戦の賞金額では、竜王戦が最も高いとされている。

   このため、一般に、長い伝統を誇る名人戦と、高額賞金で知られる竜王戦が、将棋界の8タイトル戦の中では「別格」とされている。

   将棋のタイトル戦は長年、大手マスコミが深く関与することで続いてきた。主催新聞社は対戦の棋譜を紙面に独占的に掲載できる。それが、部数拡張や購読者サービスになっていた面がある。しかし、最近は、企業の協賛を得るケースが増えている。新聞社を取り巻く経営環境が厳しくなり、巨額の賞金や大会の運営費が負担になってきたからだ。

   結果として、タイトル戦の正式名称も変わりつつある。綜合警備保障が特別協賛している王将戦は「ALSOK杯王将戦」が正式名称。伊藤園が特別協賛する王位戦は、「伊藤園お?いお茶杯王位戦」。ヒューリックが特別協賛の棋聖戦は「ヒューリック杯棋聖戦」、棋王戦は「棋王戦コナミグループ杯」となっている。

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