正式名称には協賛企業名
タイトル戦の「格」を決めるもう一つの要素が「賞金額」。公表されているタイトル戦の賞金額では、竜王戦が最も高いとされている。
このため、一般に、長い伝統を誇る名人戦と、高額賞金で知られる竜王戦が、将棋界の8タイトル戦の中では「別格」とされている。
将棋のタイトル戦は長年、大手マスコミが深く関与することで続いてきた。主催新聞社は対戦の棋譜を紙面に独占的に掲載できる。それが、部数拡張や購読者サービスになっていた面がある。しかし、最近は、企業の協賛を得るケースが増えている。新聞社を取り巻く経営環境が厳しくなり、巨額の賞金や大会の運営費が負担になってきたからだ。
結果として、タイトル戦の正式名称も変わりつつある。綜合警備保障が特別協賛している王将戦は「ALSOK杯王将戦」が正式名称。伊藤園が特別協賛する王位戦は、「伊藤園お?いお茶杯王位戦」。ヒューリックが特別協賛の棋聖戦は「ヒューリック杯棋聖戦」、棋王戦は「棋王戦コナミグループ杯」となっている。