メタバース活用したオンラインスクール 仮想校舎で生まれる生徒のつながり

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   メタバースを使ったフリースクールがいくつか登場している。2023年9月1日に開校した小中学生向けオンラインスクール「NIJINアカデミー」はそのひとつだ。現役教師の授業を受けられるという。9月1日には、第1期生として67人が入校した。

   「NIJINアカデミー」スタッフの細谷真央さんと松本真実さんに取材した。説明会を複数回実施しており、9月28日時点での生徒数は約90人と増加している。「すべての子どもに学ぶ楽しさを知ってほしい」との思いのもとで運営。全国に不登校児童がいる現状を踏まえ、現実に校舎を作るのでなく「まずはオンライン」との考えからメタバースを活用しているという。

  • NIJINアカデミー1階の様子 アバターはマウス操作で移動する
    NIJINアカデミー1階の様子 アバターはマウス操作で移動する
  • 2階 過去の授業動画を閲覧して学習可能だ
    2階 過去の授業動画を閲覧して学習可能だ
  • イベントスペースのようなイメージの3階
    イベントスペースのようなイメージの3階
  • 生徒を集めてメタバース校舎上で通話可能だ
    生徒を集めてメタバース校舎上で通話可能だ
  • NIJINアカデミー1階の様子 アバターはマウス操作で移動する
  • 2階 過去の授業動画を閲覧して学習可能だ
  • イベントスペースのようなイメージの3階
  • 生徒を集めてメタバース校舎上で通話可能だ

「マインクラフト部」も

   NIJINアカデミーのメタバース校舎には、2D(二次元)メタバースサービスの「oVice」を使用している。ウェブブラウザーからアクセスでき、自身のアイコンや実写映像を表示できる円盤状のアバターの姿で入れる。

   アバター同士が近づくと、ほかの生徒やスタッフと音声で会話が可能だ。また「ミーティングオブジェクト」というギミックとアバターを接続すると、アバター同士が離れても会話ができるようになる。

   記者も実際にアクセスした。自習中なのか、生徒も何人かログインしている。相手へハートマークなどを送れる「リアクション」機能を使い、出会い頭に細谷さん、松本さんと積極的にあいさつをする姿が印象的だ。

   校舎は1~3階のスペースに分かれる。1階は生徒らが集う、集会所のようなスペース。2階は自習に向いた区画で、図書館のようなデザインだ。棚が並ぶ資料コーナーでは授業のアーカイブ動画を閲覧可能で、過去の授業を受講できる。3階はイベント用の空間のようなイメージで、焚き火や走り回る動物が目に付くキャンプ場のような見た目をしている。

   NIJINアカデミーでは、月、水、木曜日が登校日。大まかなスケジュールとして、たとえば、9時半~「登校」し、10時が「朝のHR」。10時半には自宅で可能な運動やダンスをする「ホーム体育」を実施する。

   11時~は「自由進度学習」の時間。これは、生徒が自身で学びたいテーマを自由に設定し、クラス担任のスタッフのサポートを受けながら学んでいく学習だ。漢字スキルや算数のほか、「料理」を設定する生徒もいるという。それに対し、スタッフはどうしたら学習を達成できるか共に計画を立てたり、アドバイスしたりする。

   午後になると、14時に「授業」を実施。15時になると再び自由進度学習だ。ほかの火、金は自由登校日だが、この日に授業を行うケースも。また、描いた絵をメタバース校舎に飾ったりする「イラスト部」や、目標を設定してゲームを楽しむ「マインクラフト部」、「鉄道研究部」といった「部活動」を行うこともある。

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