「5つのマインド」心がけて周囲に溶け込む 学校や職場で居場所を作るには

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【作リエイターズアトリエ(通称「作リエ」)】
テレビアニメ「ポプテピピック」のゲームパートを描き、映像制作やイベント主催など、フリーランスでマルチに活躍する山下諒さん。隔週水曜夜、各分野で活躍中のゲストクリエイターや美大生を招き、山下さんがMCとなって、「創作」をテーマに、ツイッターの「スペース」や「オンラインセミナー」で語らう企画が「作リエ」だ。
連載では、スペースで出た話題から、エッセンスを抽出してお届けする。未来のゲストは、今この記事を読んでいるあなたかも?

   第29回のゲストは、クリエイター集団「前田デザイン室」コミュニティマネージャー(運営リーダー)のミッチーさん。作リエ史上初、「いちリスナーからゲストになった」人物だ。

   テーマは「学校、職場、オンラインで居場所を作り、楽しむには 周囲に溶け込みやすくなる『5つのマインド』」。スペースアーカイブはこちらから。

  • 前田デザイン室とは、2018年3月に元・任天堂デザイナー前田高志さんが立ち上げたクリエイター集団。「仕事とは違うデザインの楽しさ」を追求している
    前田デザイン室とは、2018年3月に元・任天堂デザイナー前田高志さんが立ち上げたクリエイター集団。「仕事とは違うデザインの楽しさ」を追求している
  • メタバース空間「バーチャ場」で行われた、作リエ第27回の後夜祭に、いちリスナーとして参加。1か月後には、ゲストとして作リエに関わることに
    メタバース空間「バーチャ場」で行われた、作リエ第27回の後夜祭に、いちリスナーとして参加。1か月後には、ゲストとして作リエに関わることに
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「キーボードを叩きながら人の話を聞く」のは...

   知り合いゼロ、SNSのフォロワーゼロ、オンラインコミュニティ経験ゼロ。「ないない尽くし」にもかかわらず、思い切って「前田デザイン室」に飛び込んだミッチーさん。デザイナーとして活躍した結果、運営リーダーになったのか...と思いきや、そうではない。現在は洋菓子工場に勤務しており、プリンやケーキなどの原材料管理が本職だ。

前田デザイン室コミュニティマネージャー(運営リーダー)のミッチーさん
前田デザイン室コミュニティマネージャー(運営リーダー)のミッチーさん

   「前田デザイン室」にはカメラマンやプログラマー、税理士、主婦など「プロのデザイナーではない人」も多く所属しており、会員数は約260人にも上る。年齢、住む場所、職種が異なる人々が、仕事では作れないような面白いもの、変なものを生み出すため、アイデアを活発に出し合っているという。例えば、雑誌、ウェブサイト、カードゲームに展覧会、果ては「モザイクが入った『いつ履くんだ』というようなパンツ」まで生み出してきた。

   ミッチーさん曰く、一つのものを作るには「さまざまな角度からの視点と、思いもよらない役割が必要」。山下さんも、

「クリエイターだけが集まると、こねくり回して色々考えてしまう節がある。フラットな意見を頂けるという意味で、色々な人が組織に入るのは理に適う」

と話した。多様な力を掛け合わせて挑戦した先に、新しい価値や発想が生まれるのだ。

   こうした個性豊かな集まりにジョインするにあたり、ミッチーさんは緊張していた。しかし「せっかくオンラインコミュニティに入るのだから、何かをつかみたい」と、これまでに学校や職場で意識してきた5つのマインドを「前田デザイン室」でも実践。新たな場所へうまく溶け込み、やがてはコミュニティマネージャー(運営リーダー)になるに至った。環境を問わず、今すぐ生かせる内容だが、どれも「言うは易く行うは難し」だ。

(1)相手に向き合う:知ろうとする。積極的に、興味関心や敬意を示す
(2)自分の意見も尊重する:「自分だからこその価値」を、言葉にして伝える
(3)偶然を大切にする:「食わず嫌い」をせず、未知への挑戦を楽しむ
(4)なんでもやろうとしない:選択肢を無闇に広げない、時間や予算の制約を含めてデザインしていく
(5)あきれるくらいにしつこく・粘り強くやる:思うだけでなく、行動して形にし続ける

   (1)についてミッチーさんは、具体的な例を挙げた。誰かから仕事中に相談を持ち掛けられたので、パソコンのキーボードを叩きながら話を聞いた――こういう経験に心当たりはないだろうか。それでは相手に向き合ったことにはならないと、ミッチーさんは以前務めていた会社の社長に教わったそうだ。忙しくても作業の手を止め、人に体を向けて話を聞く。ちょっとした気遣いで、相手に与える印象は大きく変わる。

   なお(1)と(2)はセットで考えるのがポイント。(1)だけでは与えられるばかりになってしまう恐れがあり、意見交換をしてこそ信頼関係を築ける、との考えがある。各マインドについての詳しい説明はスペースを参照のこと(25:50~)。

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