便秘じゃ済まない「即入院」の腹痛 再発の可能性も...症状の正体

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なくならない再発リスク

   今回の学さんの症状は、「大腸憩室炎」によるものでした。便秘などが原因で大腸の一部分に袋状のくぼみができてしまい(大腸憩室症)、そこに細菌感染による炎症が起こると痛みや発熱を起こす病気です。

   絶食と抗生物質の投与により炎症が治れば、退院して普段通りの生活を送れます。しかし、外科的手術を行わない限り、憩室そのものは大腸に残り続けるため、炎症が再発する可能性があります。

   特に、学さんのように症状が起きてから診断され、手術などを行わない保存的治療を行った場合は、再発率が47%程度と高くなります。そのため、一般的には便秘や腸内環境改善に向けた生活習慣の見直しが勧められます。

   大腸憩室炎の発症や再発の原因は、はっきりとはわかっていません。その中でも、喫煙は再発因子のひとつになっている可能性が示唆されています。欧米の研究では、喫煙者と非喫煙者を比較すると、喫煙者の方が大腸憩室炎の再発率が高くなっていたという研究結果もあります。つまり、クイズの正解は「喫煙を控える」となります。

   「乳酸菌を含むヨーグルトを食べる」は、今回は不正解。乳酸菌やビフィズス菌といったプロバイオティクスは、抗生物質による腸内環境の乱れを改善する効果は見込めます。しかし、大腸憩室炎の再発予防につながるエビデンスはありません。

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