雑誌市場は3分の1に縮小
日本の雑誌は1922年創刊の「週刊朝日」、「サンデー毎日」の歴史が古い。「週刊朝日」は戦後の一時期、100万部を超えた。1950年代の後半には、大手出版社から「週刊新潮」や「週刊文春」、「週刊現代」などが創刊されて週刊誌黄金時代を迎える。編集部には筆達者の敏腕記者がそろい、これらの週刊誌出身の作家やジャーナリストも多い。
64年には「平凡パンチ」が創刊され、66年には発行部数100万部を突破、若い世代に支持された。右手に『朝日ジャーナル』(59年刊)」、「左手に『平凡パンチ』ともてはやされた時期もあった。79年には「噂の真相」も創刊されたが、「平凡パンチ」は88年、「朝日ジャーナル」は92年、「噂の真相」は2004年に休刊した。
女性誌やファッション誌も含めた雑誌の隆盛は、バブルの余韻を引きずった1990年代がピーク。2000年代に入ると、インターネットの普及で活字メディアの衰退が目立つようになり、現在、雑誌市場の売り上げは、最盛期の3分の1以下といわれる。
すでに雑誌が読まれなくなっているので、20年後、30年後になると、「もう一度読みたい あの名雑誌」という企画自体が成立しなくなるかもしれない。