巨大な物理実験施設も3Dで再現
「宇宙開発競争」ではアポロ11号や世界初の人工衛星・スプートニク1号、史上最大のロケット「サターンV」などを原寸大や10分の1スケールで展示。サターンVの第一弾にある液体酸素タンクは原寸大をイメージした大きさで展示。その巨大さは壮観だ。
「太陽系と惑星」の展示では、名前通り太陽系の構成惑星を3Dで展示。惑星ごとの重力を再現しているようで、展示している天体の前に立つと、ユーザーがアバターをジャンプさせたときの高度が変わる。
最後の展示である「宇宙物理」では、高エネルギー物理実験に使われる「大型ハドロン衝突型加速器」や、岐阜県にある世界最大の水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置「スーパーカミオカンデ」を原寸大で展示。巨大なカミオカンデの内部に入る体験もVRならではだ。
上階のプラネタリウムでは、コントローラーを設置。端末から任意の時刻や観測地点の座標を入力すると、条件に合わせた星空が天井一面に表示される。公転速度を変更すると、夜空が移り変わる様子を楽しめるほか、星座の名前を選ぶと、その星座を構成する星と星を結ぶ線を表示してくれる。
9月1日に実施した開館記念式典は、一般社団法人日本天文教育普及研究会、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、自然科学研究機構国立天文台が後援。天文仮想研究所公式X(旧ツイッター)によると、9月4日の0時18分時点で来館者数は1万人を突破している。