40度目前!新潟県が暑すぎる 雪国でも8月の最高気温は断トツ日本一

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   全国的に猛暑日が続いている。2023年8月は、特に日本海側の各県で、気温が異常に高くなっている。なかでも「雪国」のはずの新潟の猛暑ぶりが目立っている。39度を超えるような日が何度もある。どうして新潟がこんなにも暑いのか。

  • 屋外での運動は気を付けなければならないほど、高温が続く
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6日連続で全国一の最高気温

   気象庁などによると、8月の全国の最高気温は、新潟県がトップになっている日が多い。

   7日に新津で37.0度、9日に三条で39.8度、14日に再び三条が39.8度。15日に寺泊で39.6度。17日には津川で37.6度、21日は再び津川で38.4度、22日は新津の38.4度、23日は長岡が39.0度、24日は再び長岡が38.9度。25日はまた津川で38.3度、26日も津川で37.7度を記録した。 8月は27日までに11日間も、新潟県が全国で一番暑くなっている。とくに21日から26日まで、6日連続で全国最高気温のトップだ。

   27日までの全国最高気温ランキングを見ると、新潟県以外でも、兵庫県の豊岡、石川県の小松、福井県の小浜、秋田県の鷹巣や五城目など、日本海寄りの各地区がトップをとっているのが目立つ。

   日本海側以外では、大阪の枚方が2日、兵庫の福崎、埼玉の鳩山、福島の梁川、長野の上田、岐阜の八幡、多治見、福岡の久留米が各1日となっている。

ダブル高気圧にフェーン現象

   日本の冬は、緯度によってかなりの温度差が出る。ただし夏は、東側から暖かい太平洋高気圧、西からチベット高気圧が張り出し、ダブル高気圧になることがあり、二つの高気圧が重なりながら日本列島を覆う形になって、北海道などを除けば、列島全体がどこでも暑くなりやすい。

   新潟気象台のウェブサイトによると、新潟は東京に比べて北に位置しているため、冬は東京に比べて3度ほど気温が低くなる。しかし、7月下旬から8月中旬にかけては、温度差は1度以下となり、東京とあまり変わらなくなる傾向がある。 

   加えて今年は台風6号、7号の影響などで、新潟など日本海側ではフェーン現象が起きて、気温が上がりやすくなった、とみられている。

   しかし、台風が去った8月後半になっても、新潟など日本海側では相変わらず、猛暑が続いた。

日本海の水温が上昇

   新潟気象台のウェブサイトに、気になる情報も掲載されている。日本海で「海面水温」の上昇が目立っているという。

   日本海の年平均海面水温は、過去100年の間に、中部で1.70度、南西部で1.29度上昇している。日本海周辺の上昇率は日本近海でも最も大きく、世界全体(+0.54度/100年)や北太平洋全体(+0.52度/100年)の海面水温の上昇率のおよそ2~3倍となっている。

   日本海中部の海面水温の上昇率は、日本の気温の上昇率より大きく、冬、春、秋の季節別でも、日本近海で最も上昇率が大きくなっている。新潟は日本海中部に面している。

   新潟県の年平均気温は、過去100年あたりで1.3度の上昇にとどまっていたが、今後は21世紀末までに約5度上昇し、現在の鹿児島市と同程度になることが予測されているという。新潟市の猛暑日は約20日、真夏日は約50日、夏日・熱帯夜は約60日も増えて、逆に冬日は減少する見込みだ。

   新潟の今年の夏の暑さは、今世紀末に向けて想定されている気温上昇を先取りしたようにもなっている。「雪国新潟」というイメージは、今世紀末には大きく様変わりしているかもしれない。

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