【連載】Z世代のトレンド研究
「Z世代」は、日々どんな情報に注目し、トレンドを追っているのか。
テテマーチ(東京都目黒区)マーケティング研究室「lookey(ルーキー)」のプロジェクトリーダー・川又潤子さんが、Z世代メンバー(同社定義:1995年から2010年生まれ)と共に、はやりのヒト・モノ・コトを取材。人気の秘訣をZ世代の視点で分析し、伝えていく。
TikTokでは様々な投稿が話題になり、若者のトレンドの発信源=TikTokとなっています。
今回は、TikTokの中の「ASMR」というジャンルにフォーカス。lookeyメンバーでTikTok のフォロワー数7万人を誇る武井(20歳)と一緒に、「なぜ若者はASMRにハマるのか」深掘りしていきます。
なぜZ世代はASMRにハマるのか?
ASMRとは「Autonomous Sensory Meridian Response」の略語で、聞いていて心地よく感じられる音を指します。
最近は、生活のルーティーン動画を、ナレーションを入れずに投稿している人も増え「電子レンジを押す音」「コスメの入った引き出しをあける音」「朝起きてコップにお湯を注ぐ音」など、生活音を主役にした動画も出てきています。
普段からASMRを聞いている武井に、その良さを聞いてみた。
武井:日常の音を、上質な音で聴いてみると耳が心地よいです。リアルな生活音であれば、たとえナレーションが入らなくとも情報が伝わってきます。例えば、手でコスメを触ったときの素材の「こすれる音」「爪でタッピングする音」から、コスメ用品のテクスチャーやパッケージの素材を想像することができます。