慶応高「107年ぶり」夏の甲子園優勝 強化のカギは「推薦入学」でも狭き門

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合格は確約できない

   しかし、推薦入学制度があるとはいえ、「学業優秀」というハードルがあるため、入学するのは容易ではない。

   スポーツ報知(8月22日)の取材に、野球部の森林貴彦監督は「『受けてくれるとうれしいです』という話しか、できないんです」と語っている。

   同紙はさらに以下のように補足している。

「慶応にはスポーツ活動に文化活動も含めた推薦入試制度がある。『野球推薦』や『枠』はなく、野球部入部を志す生徒がこの制度で入れるのは1学年につき、だいたい『10人弱』といった狭き門だ。中学の内申点が満点45点中、38点以上あることが最低条件。そして作文と面接の試験を経て、合格者を決める」
「推薦で入学した現役部員に聞くと『作文はガチで準備しました』『面接に向けては中学時代に学んだことと、高校でどんな3年間を送りたいか自己分析しました』と"就活"を思わせる対策をしていた」

   赤松衡樹部長も、スポーツ報知の取材に、「ウチの制度では合格の確約が出せないんです」と語っている。

   似たような推薦入学制度は、東京の早稲田実業にもある。募集は男女合わせて約40人(スポーツと文化の二分野)。こちらも成績基準など多くの条件をクリアする必要がある。

   慶応も早実も、一般入試は首都圏でもトップレベルの最難関校。合格すればほとんど全員が慶応大や早稲田大に進めるだけあって、推薦入試も条件が厳しい。

   慶応野球部のサイトは、「慶応野球」について以下のように記している。

「単に野球ばかりできると言うのが慶応義塾の野球の本質ではありません。慶応義塾は福沢諭吉の建学の精神にのっとって作られた私塾です。スポーツを通じて成長し、野球を社会に置き換えて鍛練し、卒業生は社会のリーダーとならなければなりません」
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