メタバースで結婚式 両親もアバター参加、VRが現実を超える感動に

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母親がVRユーザーと仲良しに

   ranze256さんによると、父親の年齢は70歳で、母親は67歳。父親はメタバースについて、テレビ番組などで取り上げられているのを目にしていたためか、ある程度理解があったという。ただ母親は最近になって初めてスマートフォンを購入するなど、デジタルデバイスには明るくなかった。

   ある日、ranze256さんは仕事の案件で、企業のインターンシッププログラムに対しVRChatを紹介するプレゼンテーションを行なった。そのリハーサルとして事前に母親を相手に発表を試したところ、メタバースに興味を抱くようになり、自身でVRChatをプレイするようになったという。こうして母親はranze256さんとのフレンド(メタバース上の友人)とも仲良くなり、結婚式に出席した。

   結婚指輪は、メタバースに関連した仕事により得た収益で購入。式当日、誓いのキスの場で、「サプライズ」的に現実で指輪の交換を行なったという。

   式は、メタバースで撮影した写真を現実で飾れるサービスを提供する「かえでラボ」がスポンサーとして開催。プログラムや演出、演者はranze256さんが自身でプロデュースした。

   準備中、モデル制作者が体調を崩したり、マイクに関するギミックの調整に難航したりと、さまざまなトラブルに見舞われた。そのたびに関係者と協力して壁を乗り越え、無事挙式に至ったと話す。

   仮想空間でも、参加者からは涙で「おめでとう」との祝福を受けたという。

「現実もしくはそれ以上に、この私達の結婚を祝ってくれる人たちが、このメタバースに存在しているという事実が一番印象に残りました」
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