朝ドラ「ブギウギ」のモデル 「笠置シヅ子と服部良一」の映画特集も

占領下の時代

   映画が製作された当時、日本はまだ連合国軍に占領されていた(昭和20~27年)。しかし、敗戦のショックから立ち直ろうとしていた時代でもあった。

   昭和24年は、湯川秀樹が日本人として初めてノーベル賞を受賞した。水泳の古橋広之進は、ロサンゼルスで行われた全米選手権で、400メートル(m)、800m、1500m自由形で1世界新記録を樹立。「フジヤマのトビウオ」(The Flying Fish of Fujiyama)というニックネームが付けられ、戦勝国の米国民を仰天させた。

   映画界では、戦後の明るさを象徴する原節子主演の「青い山脈」が大ヒット。この主題歌を作曲したのも服部さんだった。

   第一次ベビーブームに沸いていたが、国内は不況。国鉄の大量人員整理などで、不穏な情勢も続いた。下山事件、三鷹事件、松川事件と国鉄がらみの怪事件も起きていた。朝鮮戦争による特需で、景気が好転するのは昭和25年からだ。

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