暑さ対策「男の日傘」売れてます 2年で約6倍、美容目的から熱中症予防に

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   本格的な夏の日差し、さらに連日30度、場所によっては35度を超える「酷暑」が続いている。

   外出時は少しでも暑さをしのごうと、日陰にいたり、帽子を被ったりする人を見かける。そして今夏は、日傘を使う男性が増えた印象だ。レイングッズメーカー「ワールドパーティー」(大阪市)に、実態を取材した。

  • Wpc. IZA(画像は広報提供)
    Wpc. IZA(画像は広報提供)
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男性用日傘が知られる機会増えた

   広報によると、男性の日傘購入は増えている傾向にあるようだ。同社は男性用日傘ブランド「Wpc. IZA」を、2021年3月に立ち上げた。この年は5.1万本以上を、22年には12.2万本を売り上げたという。しかし2023年は、7月28日までに28.3万本に達した。22〜23年にかけては、男性用日傘が知られる機会が増えたと話す

「『日傘は女性が使うもの』という考え方から、熱中症対策や暑さから体を守るためのアイテムとして年齢や性別を問わず、日傘を活用する傾向に変化していると言えます」

   男性の日傘が注目され始めたのは、約10年前。「日傘男子」という言葉が登場し、「日傘をさす男性がちらほら見られるようになりました」。しかし、当時は紫外線対策はじめ美容に興味のある若い男性が使用していたようだ。

   一方現在は、使用する男性層の変化が出ているそう。

「『記録的猛暑』『攻撃な暑さ』『災害級の暑さ』といった報道も相まって、熱中症対策として、また自分の体を守る手段として日傘を活用される人が非常に多くなっています」

日傘選び3つのポイント

   熱中症対策としての日傘の有効性について、ワールドパーティー広報は、検査機関での実験データを示した。ある条件下のもと、人工太陽照明灯直下に椅子を設置し、被験者を座らせた状態で日傘の有無による温度変化をサーモグラフィー撮影で測定したのだ。

   すると、日傘未使用の場合、照射20分後の頭頂部表面温度は50.1度だったのに対し、使用した場合では、39.4度だった。同様に左肩表面温度も、未使用の場合は40.4度だったが、使用した場合は35.2度。いずれも、日傘の有無による温度差が現れたそうだ。

   日傘選びのポイントを聞いた。次の3点だ。

1. 晴雨兼用傘であること
2. 遮光率&UVカット率100%生地を使用しているか
3. 重量・親骨サイズ

   2番目は、「マスト」な条件だそうだ。生地表面は、生地の改良もあり色を問わずに遮光率&UVカット率100%を実現できるようになっているという。一方で、裏面は地面からの照り返しを考慮して、「光を吸収する黒色のものを選ぶ人が多い」。広報は、「生地裏面にコーティングがされているかどうかも確認してください」と促した。裏地が黒いポリウレタンなどで「コーティング」されることで、紫外線遮蔽率や遮光率が上がるとの説明だ。

   ところで、専用の日傘の代わりに雨傘を使っても効果はあるか。

「機能は日傘よりも劣りますが、『日除け』として雨傘を代用していただいても構いません」

と広報。傘をさすと日陰を作れるので、直射日光を浴び続けるよりは暑さを和らげてくれる。

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