「うなぎの蒲焼風」の魚肉練り製品「うなる美味しさ うな次郎」。魚のすり身で作った食品だ。これをテーマにしたバーチャル空間「いちまさメタバース『うな次郎ワールド』」が、2023年7月26日にオープンした。
ワールド内の各所に、公式キャラクター「うな次郎くん」を配置。入口のギミックに触れると、うな次郎くんのアバターに変身できる。
うねうね踊るうな次郎
うな次郎ワールドへのリンクは、メーカーの「一正蒲鉾(いちまさかまぼこ)」公式サイトに掲載されている。URLをクリックし、ブラウザー上からそのままアクセス可能だ。
盆踊りを楽しめる櫓(やぐら)を中心に屋台やフォトスポットが並んでおり、縁日の祭りのような雰囲気のワールドだ。屋台で紹介されている商品をクリックすると、ECサイトや特設サイトに飛べる屋台が。
「レシピ館(カフェ)」では、壁のポスターで、うな次郎を活用したアレンジレシピを紹介。これらもクリックすると、公式サイトのレシピページに飛ぶ。
うな次郎くんのアバターはキーボードの「3」「4」「5」キーを押すと、平たい体を波打たせながらうねうねと踊ってくれる。かなりゆるく、シュールな雰囲気だ。
VRゴーグル不要
一正蒲鉾に取材した。うなぎを一切使用せず「うなぎの蒲焼風」の食品として提供しているのが、うな次郎。魚肉練り製品という伝統的な食品と「革新的な技術」を組み合わせ、「新しい食の体験やサプライズをお届けしてきた」と自負しているという。
こうした「わくわくする体験」を、メタバースにより広げ、訪れた人に新たな楽しさや体験を感じてもらうのがバーチャル空間オープンのねらいだ。また、普段スーパーでの買い物をしない世代のユーザーに、同社やうな次郎を周知したいとの目的もある。
うな次郎ワールドは、「Spatial.io」というメタバースプラットフォームを使用して公開している。VRゴーグルなど特別な道具がなくても、パソコンやスマートフォンからワールドに入れることから採用した。
また「Spatial.io」は外部サイトと連携しやすく、メタバースを機に興味を持った人が同社サイトにも触れやすい。サービスとして「デザイン的にも洗練されている」と感じた点なども選択理由だと説明した。