長期にわたり便にウイルス
東京都感染症情報センターのウェブサイトによると、ヘルパンギーナは、かかった人の咳やくしゃみ、つばなどのしぶきに含まれるウイルスによって感染する(飛まつ感染)。さらに、水疱の内容物や便に排出されたウイルスが手などを介し、口や眼などの粘膜に入って感染する(経口・接触感染)。
予防には、手洗い、咳エチケットが有効で、予防接種はない。特別な治療法も無く、症状に応じた対症療法が行われる。
主な症状は、2~4日の潜伏期の後、突然の高熱、咽頭が赤くなって痛み、口腔内に水疱が現れる。2~4日で解熱し、7日程度で治癒する。高熱による倦怠感や口腔内の痛みなどから、食事や水分を十分にとれず、脱水状態になることもある。合併症としては、熱に伴う熱性けいれんと、まれに髄膜炎や心筋炎がある。
口の中に水疱ができ食事がとり難いため、柔らかく薄味の食事を工夫し、水分補給を心がけることが大切だという。
国立感染症研究所のウェブサイトによると、主症状から回復した後も、ウイルスは長期にわたって便から排泄されることがある。そのため、急性期のみの登校登園停止では、学校・幼稚園・保育園などでの厳密な流行阻止効果は期待ができない、という。