講談社VRラボ(東京都中央区)は、同社が企画・制作したVRアニメーション「耳に棲むもの」が完成したことを2023年7月5日、発表した。
原作は、芥川賞作家で紫綬褒章受章の小川洋子さん。アニメでは主役の声を、俳優・岡田将生さんが務める。
岡田さん起用の「舞台裏」は
本作は、小川さんがVR作品のために書き下ろしたオリジナル原作をもとにした作品だ。今回VR映画化を手掛けたのは、米アカデミー賞ノミネートアニメーション作家で、紫綬褒章を受章した山村浩二さん。2人が2年をかけて、「VRというメディアでしか味わえない作品」を完成させたという。作品の時間は、約35分。
発表資料のなかで小川さんは、「見た方一人一人の耳の奥に潜んでいるその人にとっての大事な記憶を蘇らせて、自分が抱えているどうしようもない孤独というものとひととき向き合って、それを肯定できるような作品であって欲しいなと思う」と話している。
J-CASTトレンドは、講談社VRラボ代表の石丸健二さんに取材、主役の声に岡田将生さんを起用した理由を聞いた。それによると、監督の山村浩二さんの勧めだったようだ。山村さんは、小川洋子さんの原作・脚本から主役の声をイメージしたのが、岡田さんだったという。
石丸さんは、「ダメもと」で岡田さん本人に頼んでみようかと問い合わせたところ、「快諾してくれました」と明かした。