新型コロナウイルスの「第9波」が心配される中で、よく似た症状の感染症も増えている。「RSウイルス」や「ヘルパンギーナ」だ。子どもの感染が多いこともあり、流行地域では小児科に患者が詰めかけ、予約が取りにくい状況だという。
5週連続の増加
「RSウイルス感染症」はRSウイルスによる急性呼吸器感染症だ。乳児期の発症が多い。 鼻汁、咳などから始まり、38~39度の発熱が出ることがある。気管支炎や肺炎の兆候がみられる症状になることもある。
2023年23週(6/5~11)の国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報によると、RSウイルス感染症の定点あたり患者報告数は2.64。5週連続の増加となっている。
TOSテレビ大分によると、6月18日までの1週間の患者数は大分県内36の医療機関の平均で6.72人。都道府県別では、大分が全国最多となっている。小児科病院は予約が取りにくい状況が続いているという。
このほか同県では6月中旬、6年ぶりに「ヘルパンギーナ」の警報も出た。警報発令の基準となる「6.0」を超え、「6.06」となったためだ。夏かぜの一種で、乳幼児に多い。38~40度の発熱が1~3日間続く。
全国のヘルパンギーナの定点当たり報告数も、今年の第19週以降増加が続いている。過去5年間の同時期と比較すると、かなり多い。都道府県別では宮崎県、和歌山県、愛媛県が上位3県となっている。