AIで友人に成りすまし8600万円搾取 顔と声を複製「ディープフェイク動画」

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有名人の顔モデルは70万円で販売

   AIを使って実在の人物に成りすまし、姿を見せてやり取りする――。SFのようなにわかに信じがたい犯罪だが、れっきとした警察の発表事案であり、中国では技術の進展ぶりに衝撃が走っている。そして実在の人物の顔や声を再現する合成AIについては、既に一般消費者が利用できる段階にある。

   つい先日は、2000年代に超売れっ子だった歌手、孫燕姿(スン・イェンツー、英語名ステファニー・スン)」の歌声をAIに学習させ、他の歌手のヒット曲をカバーさせる「AI孫燕姿」が大バズりした。

   国営テレビ局のCCTV財経は5月末、中国のライブコマース・プラットフォームで、AIによる顔交換技術を使って有名人に成りすまし、商品を紹介する行為が横行していると警鐘を鳴らした。報道によると顔交換モデル一式は3万5000元(約70万円)で購入でき、リアルタイムで表情などを変化させることも可能だ。5月末から6月中旬にかけては、11月の「独身の日(ダブルイレブン)」と並ぶ大規模なECセールが行われており、ライブコマースは各プラットフォームの重要な販促手法となっている。最近はインフルエンサーとしてバーチャルヒューマンを起用するのもトレンドだが、バーチャルヒューマンを開発する資金力と技術力がない企業・個人向けにこうした著名人顔交換モデルが販売されている。

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