食べるの大好き40代がトイレであ然 「白いうんち」で即手術に

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食生活との関連が深い

   智子さんの今回の症状は、胆管結石症によるもの。胆管とは、肝臓から十二指腸をつなぐ胆汁の通り道です。胆管の中に結石ができる、または、胆嚢の中にできた結石が胆管の中に入り込むことで起こります。胆管は0.5~1センチ程度の細い管のため、胆石が詰まると胆汁が十二指腸に流れ込まなくなります。胆汁は、脂肪を分解するために必要な消化液で、腸内で老廃物と混ざり合うとうんちに色がつきます。今回の症状では、胆管が詰まって胆汁が流れ込まなかったために、真っ白な状態のうんちが出てしまいました。

   この状態になると、うんち以外にも白目や皮膚が黄色くなる「黄疸」が現れる場合があります。初期症状の場合は痛みを伴うことは少ないですが、まれに右の脇腹が痛い人もいるようです。長期間にわたって胆石が詰まった状態が続くと、胆管の中で細菌が異常繁殖し、急性閉塞性化膿性胆管炎を起こす可能性が。最悪の場合、敗血症などを併発するケースもあり、約20%の症例では死に至っているそうです。

   胆嚢に結石があると、軽度であれば服薬治療の場合もありますが、ほとんどが手術を行います。胆管に結石がある場合は前述の通り重症化リスクがあるため、無症状でも発見したら手術します。しかし、胆管結石は手術をしても再発するリスクがあるのが恐ろしいところ。胆嚢に結石ができて手術をする場合は、胆嚢自体を摘出するため再発することはありません。しかし、胆管結石は結石のみを取り除く対処療法。再び結石ができるリスクは残るため、再発の可能性があります。

   胆石は、食習慣との関連が深い。特に、女性の場合は40代以降、徐々に女性ホルモンが減少し、コレステロールの代謝が悪くなるため発症しやすくなると言われています。つまり、クイズの答えは「コレステロールを下げるため、揚げ物や、レバーなど肉類は控える」。また、調味料や調理法でもコレステロールのコントロールは可能です。食習慣を全体的に改善していくのが良いでしょう。

   もうひとつの選択肢「便秘の傾向はよくないので、改善のため水を2リットル飲む」は、今回は不正解。便秘のままでいいことはひとつもありませんが、胆嚢や胆管に結石ができる原因とは別。智子さんの場合は、脂質をとりすぎるとつまる傾向があると自覚しており、うんちの観点からも揚げ物などは控えたほうがよさそうです。

   再発の可能性がある場合は、定期的な医療チェックが大切。重症化する前に治療が行えるよう、備えておきましょう。健康診断時に、腹部超音波検査をあわせて行うのがおすすめです。

(文・イラスト:長瀬みなみ)

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