コロナ感染者、実際はもっと多い? 5類移行で「有料検査」断る患者

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「下水サーベイランス」と大きなずれ

   呼吸器内科医の倉原優さんも6月16日、「Yahoo!ニュース個人」で、「検査が有料になったこともあり、感染者数はかなり低く見積もられている可能性があります」と書いている。

   倉原さんは、水面下に相当数の新型コロナ感染者が存在すると考えられる、として、札幌市の下水サーベイランス(下水疫学調査)のデータを参照している。それによると。同市では、第7、8波の水準に迫る勢いでコロナウイルス排出量が増えているという。

   札幌市は全国の自治体の中でも、下水サーベイランスの取り組みが進んでいることで知られている。同市によると、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの感染者は、症状の有無にかかわらず、糞便や唾液中にウイルスRNAを排出する。

   そのため、下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランスを実施すると、受診行動や検査数などの影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を知ることができる。

   この調査によると、5類移行後、札幌市では新規感染者数は低レベルにとどまっているにもかかわらず、下水中のコロナウイルスRNA濃度は急増している。過去のコロナ流行時には、感染者数と下水データは、概ね同じ増減傾向を示していた。5類移行後は大きなずれが生じている。

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