「誰かの不要は誰かの必要」
これは、利根書店を展開するプリマベーラのスローガンだ。メイン事業は、中古アダルトDVDの買い取り・販売。同社広報の亀井彬さんは、こうした取り組みについて、「捨てないことは、環境保全に貢献しやすいのではないでしょうか」と話す。
前編では同社の「男の終活」に焦点を当てたが、後編では、リサイクル、リユースの面に注目してみた。
パッケージがない「お宝探し」
店内を見ていると、パッケージなしに、薄手のプラスチックケースにディスクが入った商品が棚にぎっしり並べられていたのが気になった。ジャンル分けなどはされているが、ディスクにあるのは文字情報ばかりで、肝心の中身はほとんどわからない。
10年ほど前、購入者の声を受けて始めた取り組みだという。レジで、「ディスクだけにして」と言われることがあり、「ならば、ディスクのみを売ればいいじゃないか」と実行した。中身の情報がわからないが、パッケージがない分、格安になっている。亀井さんは「なんだか、お宝探しみたいですよね」と話す。
ほぼ同時期に、店頭にボックスを設置して不要なDVDパッケージの回収もスタートした。集めた後、ケースのみで販売することもあれば、ケースが必要な商品に使う場合もある。状態が悪くない限り、再利用する。