看護師が医師の仕事を一部代行 「タスク・シフト」拡大するか

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「医師としての基礎は看護師が教えてくれた」

   この「タスク・シフト」に類することは、日野原重明・聖路加病院名誉院長が以前から強く主張していた。

   日野原さんは生前、医療の分野ではさまざまな制度改革に粘り強く取り組んで大きな成果を上げてきた。「成人病」から「生活習慣病」への名称変更には約30年、臨床研修の必修化には約20年かかったという。

   そして、しばしば看護師についても言及。「私の医師としての基礎は看護師が教えてくれた」「15年以上のキャリアを持った看護師と学校出たての医師と比べた場合、どちらが人を救う力があるか明白」などと語り、医師不足への対応策として、能力と意欲がある看護師にさらに高度の教育を施し、医師業務の一部を分担してもらう新制度づくりを、熱心に訴え続けていた。

   日本医療政策機構のインタビュー(2007年11月1日)では、「米国では麻酔の8割は、麻酔学の知的並びに臨床能力の訓練を受けた看護師による処置でまかなっています」「日本では、麻酔医が足りないと騒いでいる一方で、学会が『麻酔のできるのは医師だけ』という壁をかたくなに守っている。麻酔の大部分は、看護師でもできるものなのに」などと語っていた。

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