「国産スマホ」絶滅の危機? メーカー減るなか「再起」に必要なのは

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価格面がカギに?

   今後、国内スマホが「再起」するには、メーカーはどうすればいいか。記者が聞くと、佐野氏は「日本市場を取り巻く問題はいずれもメーカーの努力だけで解決するのは難しい」と話す。むしろ、成長が見込めないとして海外メーカーまでも日本市場から撤退する事例が出る可能性もあるという。

   一方、国内メーカーが市場から消えればシニア、子ども向けといったニッチな需要に応える端末の開発が困難になるだろうと佐野氏。また、経済安全保障(生活に必要な物資の確保など経済的手段で国民や国家の安全を実現すること)の観点から多くの問題が発生し得る。

   状況を改善するには「スマートフォンの値引き規制を大幅に緩和する」など、政府が何らかの対処を行なう必要があると分析した。

   国産スマホを所有し普段使用しているか、記者は20代の男女5人に取材した。そのうち2人が国産スマホを使っていると語った。

   20代男性Aは「BALMUDA Phone」を所有している。発売当初は10万円超で高価格帯の機種だったが、携帯電話ショップで2万円弱の値段で安売りされていたために、購入したという。「楽天モバイルに対応しており、FeliCa(おサイフケータイに用いられる技術)も使えて便利なので」と使っているとのことだった。

   20代男性Bは、FCNTの「arrows We F-51b」を使用。利用する通信会社のキャンペーンで、機種代0円で入手した。特筆した強みは無いものの、おサイフケータイが使えるなど、最低限の機能が備わっている点を気に入っているという。「国産(スマホ)には安さと安心感を両立して欲しい」と語った。

   ほかの20代女性C、D、EはいずれもiPhoneシリーズを使用している。iPhoneのように使いやすい機種や、より安価な端末が発売されれば国産スマホを検討するとの声が出た。

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