スギの伐採行われているが
花粉が生産されるのは、樹齢30年程度以上のスギと言われている。国内の人工林の多くが植えられて30年以上なので、大きくなったスギが花粉をばらまき続けているのが現状だ。実際、スギ花粉症の人は年々増えている。
発生源となるスギの伐採はすでに進められている。しかし、同レポートによると、安価な輸入材木の増加や他の素材の利用増加で、当初の計画を下回っている。
花粉症対策を施したスギ苗木の植え替えや、成長には相当の時間が必要だ。政府が「30年後に半減」という目標を掲げているのは、発生源対策が簡単には進まないことの証ともいえる。
同レポートでは、世界アレルギー機構の報告も引用されている。それによると、花粉症増加の要因としては、花粉の飛散量や樹木の手入れの状態だけでなく、排気ガス、人々の食生活や住環境なども影響すると考えられている。花粉症発症メカニズムの研究や、予防・治療技術の進歩、大気汚染物質など一般環境との関係解明などもあわせて行っていくことが必要とされている。