はつめ「好きなことして生きる」の覚悟 キラキラ楽しそうに見えても

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有名税って言葉が大嫌い

いしたに:どうぞどうぞ。

はつめ:若いときって謎に自信に満ち溢れてるじゃないですか。希望とか。それも極度の完璧主義だったので、一度やったらもう引けない!みたいな思考に陥ってまして。

いしたに:根拠のない自信とかもありますよね。

はつめ:いや、これ実を言うと根拠があって、格闘ゲーマーって表に出られる女性が少ないんですよね。そこにいきなり女子高生のそこそこ上手い、ゲームセンスのあるJK出てきたぞ!?ってなったら、ブランディングとして成功しそうだなと思って、っていうのは表向きの真面目な返答で。

いしたに:表向き!

はつめ:本当に格闘ゲーム大好きだったんですよ。私はFPS出身なんですけど、やっぱり周りは大人の男性で、攻められるのは私しかいない、みたいな。ずっと夜活動が終わった後は泣いてて。

いしたに:大人...。

はつめ:単純に協調性がないんですよね。FPSってチーム戦だし。そしたら、高校生で個人戦である格闘ゲームに出会って、元々個人競技の部活に入ってたこともあって「こんなかっこいい世界があるんだ!!」ってなって、大学進学までやめて本気でやったんですよ。結果、ゲームが嫌いになりました。絶望ですよ。何も残らなくなっちゃった。

いしたに:それはねえ、つらいけど、そういうこともあり得るよねえ。

はつめ:だから私がよく言うのは「好きなことが嫌いになってもいい覚悟があるやつだけ、こっちにこい」って言ってます。もちろん、今の仕事は楽しいし、はたから見たら確実に成功してます。でも、あることないこと書かれて、高校生の時から大人に頭下げて名刺作ってって。
   好きなことが嫌いになるときのパワーって、好きになるよりも何倍もつらいですからね。今、それを実感してます。

いしたに:初期衝動って、どうしても一度塗り替えられますよね。

はつめ:あと、有名税って言葉が大嫌い。

いしたに:はいはい(笑)。

はつめ:表ではこうやってちゃらんぽらんしてるけど、なんだかんだフリーランスで4年近く続けていて。でも、「僕これだけ頑張ってます!お金もこれだけあります!」みたいなの、僕の中ではダサくて、平凡に過ごしています。

いしたに:そりゃね(笑)。

はつめ:キラキラして楽しそうに見える世界も、それは断片ですからね...。僕らはネズミの国の何とかマウスの中の人のつもりでやってますわ。

いしたに:お子さんがゲーマーになりたい、知り合いがゲーマー楽しそうとか言ってるのを耳にしたら、ぜひ見せてあげて欲しい動画です。

はつめ:ゲームだけに限らず、「好きなことを仕事にしたい!」って思う人には、見てほしいですね。

【連載】はつめ降臨 成長する連載「第二形態」

はつめ
現在フリーのストリーマーとして活動している元プロゲーマー。高校時代にesports業界へ飛び込み、18歳にプロ契約。格闘ゲームのプロゲーマーとして、全世界で行われるCAPCOM Pro TourやEVOへも参加。2020年頃よりApex Legendsのゲーム実況をはじめ、当時の最高ランクに昇格するなど、FPSでも活躍している。米国発スポーツアパレルブランド「Kaepa」のブランドアンバサダーを務めている。テレビ番組「お願いランキング!」「王様のブランチ」「マツコ会議」への出演をはじめ、新聞やメディア出演も多数。
Twitter:https://twitter.com/hatsumememe
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCq1FEiGmyh-52yYGeOMTVLA

いしたにまさき
ウェブサービス・ネット・ガジェットを紹介する考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人。2002年メディア芸術祭特別賞、第5回Webクリエーションアウォード「Web人ユニット」賞受賞。著書に2010年11月に単著「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である(技術評論社)」など共著も多数。2011 年9月より内閣広報室・IT広報アドバイザー就任。同年アルファブロガー・アワード受賞。「ひらくPCバッグ」などネット発のカバンデザインも好調。ひらくPCバッグで2016年グッドデザイン賞受賞。Evernote ECL・ScanSnapアンバサダー・HHKBアンバサダー。Yahoo!ニュース個人オーサー。
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