最新技術が好きな人に触れてほしい
ワールドの製作者で、ウェブ関係のエンジニアをしている「かなぎ」さんに取材した。調べたところ、ChatGPTと話せるVRChatのワールドは「公開されている限りでは、おそらく存在しないとは思います」。
かなぎさんは、ウェブに関する技術と、VRの世界をつなげる手段がないか1年以上前から模索している。具体的には、VR上で自分のプロフィールを登録できるサービス「towa」や、自分が作ったワールドに人が入るたびに、チャットツール「Discord」で通知を受け取れるツールなどを開発、公開している。
「towa lab․ AIキャラと楽しく会話」ワールドを作ったのも、そうした取り組みの一環だ。とわにゃんは、自身のサービス「towa」のマスコットキャラクター。ユーザーのメッセージを読み取るとき、会話のログも読み取るため、文脈に沿った返答ができるという。
VRChat上でユーザーがキーボードで自由に文章を打ち、ChatGPTと話すのは技術的には可能と、かなぎさんは話す。
ただし現状ではVRChatやワールドの仕様上、ChatGPTと通信するには、毎回メッセージとともに特定のURLを入力しなければならないという。フリーテキスト形式にすると、このURLの入力は大きな手間になると説明する。そのためあらかじめ用意されたボタンを押し、決まった文言のみ送れる仕組みにしたとのことだ。
このワールドには、「新しい技術が好きな人」に触れてもらいたいとかなぎさん。また、「(かなぎさんが作ったツールを使うと)こういうことができる」という点を、他のワールド制作者に体験してほしいと語った。