BLUETTIポータブル電源「AC60」徹底分析 「拡張バッテリー」でパワーアップする

提供:BLUETTI JAPAN

   BLUETTIから、ポータブル電源の新商品が登場した。以前、同社の「EB3A」を使って、その便利さを知ったJ-CASTトレンド記者。入門機として、手にしやすい価格だった同製品だが、今回発売されたのはその後継機「AC60」だ。

   そこで、それぞれのスペックや使用感の違いを比較しながら、「AC60」の特徴を記者自身が体感。併せて、実際の使用シーンについて具体例を、BLUETTIに取材した。

  • 上が「AC60」、下が拡張バッテリー「B80」
    上が「AC60」、下が拡張バッテリー「B80」
  • 上が「AC60」、下が拡張バッテリー「B80」

防水防塵機能が付いた

   「AC60」が「EB3A」からアップグレードされた点や違いを、簡単に挙げてみよう。容量が約269ワットアワー(Wh)から403 Whとほぼ1.5倍に。その分、使用可能時間が長くなった。急速充電機能も、430Wから600Wとパワーアップした。

   重さは4.6kgから8.6kgと、ほぼ倍増。女性の記者が「AC60」を持ち上げると、片手で持てなくもないが、長時間の持ち歩きは難しそうだ。大きさは、それぞれ横が25センチ(cm)から29 cmに、縦と奥行きはいずれも約18cmだったが、縦が約23 cm、奥行きが約20 cmと若干大きくなった。この点を考えると、緊急時に倉庫の奥から引っ張り出して...というのは苦労しそうだ。普段の保管場所は、どこがよいだろうか。

「安全であれば、好きな場所に置いていただければと思います」

   BLUETTIの担当者はこう話し、ポータブル電源の性質から「涼しくて風通しの良い場所」を勧めた。具体的には、玄関やリビング。車で一時的に保管する場合は、他の場所より温度が低い後部座席の足元がよさそうだ。

   さらに、大きく変化した点がある。付属の充電ケーブルが1つから2つに増え、別売りの拡張バッテリー「B80」への接続が可能になったのだ。防水防塵機能も付いた。コンセント差込口やUSB差込口には、ゴム製のカバーがかけられている。EB3Aには、なかった。

   一方、電源出力について、EB3Aでは出力ポートが9個だったが、AC60では7個に減った。ただし拡張バッテリーを使えば、最大13個に増える。また、インプットや増設のためのポートの場所が変更に。すべてのポートが前面にあったEB3Aと比べると、場所が分かれたことで見分けやすくなった。

停電時、在宅勤務、アウトドアで効力発揮

   「AC60」の活用場面をBLUETTI担当者に聞くと、停電時や在宅勤務、アウトドアを挙げた。具体的に説明してもらった。

   まず停電時は、スマートフォンの充電や、扇風機につなぐなどの暑さ対策、電気調理家電に利用できる。次に在宅勤務では、ポータブル電源があると「コンセントのない場所」での作業が可能だ。例えばバルコニーや庭にPCを持ち出して涼風に当たりながら、電池の残量を気にせず作業ができる。仮に停電が起きても、自宅での業務が続行でき、PC上の大切なデータも守れる。そしてアウトドアでは、キャンプや車中泊、釣りや祭りでの出店時の照明用電源としても使えるという。

   そして大きな特徴が、拡張バッテリーで容量を拡張できる点だ。AC60単体では403 Whだが、それが1209~2015Whまでパワーアップする。定格消費電力が500WのIHクッキングヒーターにAC60をつなぐと、約35分間調理ができるが、1台の拡張バッテリーを接続して使えば、約2時間に延びる。さらにもう1台追加で、約3時間10分も加熱調理できるようになるのだ。

   なお簡易UPS(無停電電源装置)が付いている。パソコン(PC)を使用中に突然電源が切れてしまうと、作成中のデータや本体へダメージを与え、電源が入らなくなってしまうこともあるが、そうしたトラブルを避けやすくなる。日頃からPCを常時AC60に接続、AC60は家庭用コンセントに接続しておくのもよい。

   BLUETTI担当者によると、「AC60」は、ヨット生活好きな人や、防災・アウトドアに関心のある人に特に「おすすめ」だという。出力電力が1000W以下で、かつ、拡張機能付きのポータブル電源が欲しいユーザーのニーズにも応えられるとした。

   ポータブル電源は緊急時だけでなく、実は屋外イベントで活躍するケースが多い。AC60は防水防塵仕様になっており、使用場面が広がりそうだ。

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